【漫画】売れないアイドルの娘を応援…匿名でファンを演じる父親の“推し活”が泣ける
ある会社員の男性が仕事帰りに急いだ先は、アイドル候補生のライブ会場。実は男性はメンバーの女の子の父親なのです。人気がない娘を心配し、正体を隠して娘を応援し続ける日々で……。もくはちさんのマンガが心温まります。
ファンとして、親として…“推し”を応援する思いに共感

ある会社員の男性は仕事を定時で切り上げ、ライブ会場へ急ぎました。そこで行われていたのはアイドル候補生のライブ。実は男性はメンバーのひとり・今池あゆみの父親なのです。人気がない娘を心配し、匿名でファンレターを送るなど、正体を隠して娘を応援し続ける日々で……。
もくはちさん(@moku_hachi)による創作マンガ『売れないアイドルの実娘を推す父親』がTwitterで公開されました。本作は創作同人誌即売会「コミティア」にて『サイリウム・パパ!』というタイトルで発刊された作品です。
娘の夢を応援する父親の思いがあふれる物語に、読者から「泣いた」「尊い」「いい話」「ドルオタとしての心得を再認識させられた」「ファン目線でも親目線でも見ることができた」などの声があがりました。
作者のもくはちさんに、お話を聞きました。
ーーもくはちさんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。
元々アイドルが好きで、アイドルという存在に対し、自分が持つ考えをテーマに創作活動がしたいと思い、「コミティア」に参加し始めたのがきっかけでした。
ーー『売れないアイドルの実娘を推す父親』のお話はどのようにして生まれましたか?
2年ほど前に新しいアイドルグループを推し始めた頃、“推す”という行為はファンが自らの意思に基づいて始めるものではなく、「気付いていたら推している」ものだと考え始めました。そこから、「アイドルを“推す”ということはどういうことか」をテーマに掲げて本作を描きました。
“推す”ことはファンからアイドルへの一方通行の行為ではないと思います。アイドルはファンからの“推し”を受けて、さらに輝きを増す存在です。“推すこと”は、ステージに立つアイドルを照らすスポットライトの光のようなものだと思います。そういったアイドルとファンの関係性にフォーカスを当てて取り組みました。

ーー父親が娘を思い、応援する気持ちがとてもよく伝わってきます。今回のマンガを描く上で工夫なさった点、心がけた点などを教えて下さい。
アイドルとファンの関係に親子の要素を加えて、ありふれたアイドルものにならないよう気をつけました。また、読んでいて作中に登場するアイドル(あゆみ)を推したくなるよう、心がけました。
ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
「引退してしまった自分の推しを推していた日々を思い出した」といったコメントを複数頂戴しており、とても印象に残っています。
ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?
私もオタク側の人間なので、これからも「オタク側の人間が抱えがちな悩み」をテーマにしたものを作っていきたいと考えています。
(マグミクス編集部)