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2大怪獣とウルトラマン…盛り上がる「2対1」戦闘シーンを開拓した作品とは?

過酷なハンデ戦を繰り広げた、「帰ってきたウルトラマン」

第5話「二大怪獣東京を襲撃」・6話「決戦!怪獣対マット」が収録されている『帰ってきたウルトラマン Vol.2 』DVD(円谷プロダクション)
第5話「二大怪獣東京を襲撃」・6話「決戦!怪獣対マット」が収録されている『帰ってきたウルトラマン Vol.2 』DVD(円谷プロダクション)

 新マンが複数の敵と戦うようになった理由。それは、前年に放送されて第2期怪獣ブームの火付け役となった『ウルトラファイト』(1970年)の影響かもしれません。複数の怪獣がところ狭しと暴れまわる映像の心地よさ。子供は基本的に派手な映像を好むものです。子供向けとして重きを置いた本作が、複数の怪獣と戦うウルトラマンに舵を切ったとしても不思議ではありません。

 そして、複数の怪獣と戦うウルトラマンというイメージを決定づけたのが、5話、6話の前後編で新マンと戦ったグドンとツインテールです。両怪獣に挟まれた新マンの映像は危機感満載で、これまでにないサバイバルバトルといった雰囲気でした。

 本来なら天敵である2体の怪獣と同時に戦わなければいけない新マンの追い詰められた状況は、人間側の濃厚なドラマと相まって、5話、6話を『帰ってきたウルトラマン』の名エピソードのひとつとして挙げる人も少なくありません。

 次に新マンが戦った複数の怪獣が13話、14話のシーモンス、シーゴラス。夫婦怪獣である2体のコンビネーションもさることながら、竜巻と津波という自然現象も操る攻撃に新マンも苦戦します。この自然現象を描いた特撮技術もあって、とても印象深い話となっていました。

 そして、新マン最大の戦いと言える37話、38話では、ブラックキングとナックル星人のタッグチームと戦っています。37話ではシーゴラスとベムスターが新マンの能力を調べる形で登場していますが、シナリオではスピンキックを調査するためグドンも登場予定でした。

 この戦いは悲壮感ただよう前半と、あざやかにリベンジを果たす爽快な後半という真逆な対戦があり、新マンの映像が使われる時、よく引用されています。

 この怪獣と、それをあやつる宇宙人というのが以降の定番で、43話ではコダイゴンとグロテス星人が新マンと戦いました。ちなみにコダイゴンはその後、『ウルトラマンメビウス』(2006年)で別種の個体が登場しています。

 最終回となった51話で、新マンと最後に戦うことになったのがゼットン(二代目)とバット星人でした。初代ウルトラマンを倒した強敵怪獣のゼットン相手に2対1のハンディマッチという展開は、最終回らしい苦戦を盛り上げましたが、結果的に新マンの勝利で幕を閉じます。

 以上のように、2対1で怪獣と戦うウルトラマンのフォーマットを、新マンが新しく開拓しました。後番組以降でも2対1のハンディキャップマッチはイベント回などで有効的に使われ、ウルトラシリーズの魅力のひとつとなったと思います。

(加々美利治)

【画像】「帰ってきたウルトラマン」相手に、タッグで暴れまわった怪獣たち(6枚)

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