6月1日・『鬼滅の刃』甘露寺蜜璃の誕生日 大食いを支える実家って…?
6月1日は『鬼滅の刃』甘露寺蜜璃の誕生日です。恋の呼吸の使い手で、鬼殺隊を支える9人の柱のひとりとして鞭のようにしなる日輪刀と強靭な肉体を武器に人を喰らう鬼と戦います。特異体質のために結婚を断られ、「添い遂げる殿方を見つける」ために鬼殺隊入りしたという、一風変わった入隊経緯の持ち主でもあります。
鋼のように強靭で柳のようにしなやかな身体

6月1日は、『鬼滅の刃』に登場する甘露寺蜜璃(かんろじ・みつり)の誕生日です。炎の呼吸から派生した恋の呼吸の使い手であり、鬼殺隊を支える「柱」のひとり「恋柱」として人を喰らう鬼と戦い続けています。
大きく胸元が空いた隊服に、ミニスカートにニーソックス、そして髪の色はピンク色と黄緑色のグラデーションと、『鬼滅の刃』に登場するキャラクターのなかで、彼女の外見は一風変わっています。身長も167cmと、大正時代の女性の平均身長約150cmをはるかに上回っています。率直に言って、街を歩いていたらかなり目立つ存在だったのではないでしょうか。なお、髪の色については大好物の桜餅を食べすぎたせいで変わってしまったそうです。
隊服については縫製係の隠、前田まさおが個人的な欲望から仕立て上げた特製の品であり、蜜璃は恥ずかしがりながらもこれが普通の女性用隊服だと勘違いして着ていることが明かされています。同じような服を持ち込まれた蟲柱・胡蝶しのぶは前田の目の前で油をかけてから火をつけて焼いており、女性の柱ふたりの性格の違いを読者が一発で理解できる重要なエピソードとなっているのが面白いところです。ニーソックスについては蛇柱・伊黒小芭内からプレゼントされたものを身に着けており、仲の良さが際立ちます。
一見すると戦いを日常としている剣士には見えませんが、いざ、鬼との戦いとなれば、しなやかかつ頑強な肉体を駆使して、まるで新体操のような動きで鬼を切り裂きます。蜜璃は常人の8倍もの筋密度を持つ特異体質の持ち主で、1歳2か月で漬物石を持ち上げるほどの怪力を誇り、鬼との戦いではその力を存分に見せつけています。その代わりに非常に多くのカロリーを消費してしまうため食事量が極めて多く、鬼殺隊一の大食感と言う意外な面も持ち合わせているのです。特にカロリーが高い洋食がお気に入りで、作中でもしばしばとんでもない量の食事を摂るシーンが登場します。なお、怪力の女性については、戦国時代に北条氏に仕えた武将・清水康英の妻のエピソードとして「谷に落ちた牛を運んでいた俵ごと谷底から引き上げた」記録が残されており、現実に蜜璃のような女性が存在していたようです。
手にした日輪刀も鞭のようにしなる独特なものとなっています。インドの武術カラリパヤットではウルミと呼ばれる、柔らかな鉄で作られたしなる剣が使われているため、これも現実に存在していてもおかしくないと思われます。なお、蜜璃は刀を鞘に納めるとき「毒じゃがいも~」と話しかけているのですが、なぜそうしているのかは不明です。
実家はもしかしたら華族?
独特なエピソードを数多く持つ蜜璃ですが、そのなかでも最も異彩を放つのが、鬼殺隊に入った理由でしょう。主人公の竈門炭次郎をはじめとする隊士たちは、鬼によって家族など大事な存在を失って入隊した人物が多いのですが、蜜璃は「添い遂げる殿方を見つける」すなわち婚活のために鬼との殺し合いの最前線に立っているのです。原作でも彼女が入隊したときの様子は明かされていませんが、どのような形で鬼殺隊の存在を知ったのか、そして入隊を決意したのかは、ぜひいつか原作者の吾峠呼世晴先生に明かしていただきたいポイントです。
とはいえ蜜璃も、かつてお見合いをしたものの、酷い言葉を浴びせられて断られた不幸な過去を持っています。このとき相手の家は上流階級の気配を醸し出していましたが、そもそも「甘露寺」という苗字は鎌倉時代末期に成立した公家の家名であり、明治時代に入ってからは華族として伯爵位を授けられています。当主の甘露寺受長は大正天皇の御学友であり、後には仕えたほどの家柄です。蜜璃の実家が彼女のすさまじい食費に耐えられたという点からも、上流階級の生まれである可能性は高いと言えるでしょう。
アニメでの本格的な出番はまだ先の彼女ですが、上弦の鬼、そして鬼舞辻無惨との戦いでは、美しさと力強さを併せ持つ、独特な戦いぶりを見せてくれることでしょう。「週刊少年ジャンプ」に掲載された『鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 外伝』(作:平野稜二)では煉獄さんの継子時代の蜜璃も登場し、活躍を見せています。彼女の戦いがアニメ化されるのはまだまだ先のことですが、その日が来るのを多くの人が待ち望んでいるのではないでしょうか。
※煉獄の「煉」は「火+東」が正しい表記
(早川清一朗)