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復活した『キン肉マン』が熱く支持される理由。「友情パワー」は現代に即して変化…?

24年の沈黙を破ってふたたび週刊連載を始めた名作マンガ『キン肉マン』。新たに始まった物語が話題になる理由……そこには、現代のニーズに応えた作風がありました。変わらぬ熱い展開と、時代に沿った見せ方とは?

新シリーズでも重要な役割を果たしている「友情パワー」

“真の完璧超人”を名乗る「完璧・無量大数軍」の襲来が描かれる、『キン肉マン』第38巻(集英社)
“真の完璧超人”を名乗る「完璧・無量大数軍」の襲来が描かれる、『キン肉マン』第38巻(集英社)

 皆さんもご存じのことと思いますが、『キン肉マン』は一度完結しております。最初の連載期間は1979年から1987年。コミックスは36巻。二度もTVアニメになり、劇場版アニメも7本製作されていました。キン肉マンの消しゴム人形、通称「キンケシ」も子供たちに大人気で、キン肉マンブームが巻き起こります。その後、続編である『キン肉マンII世』が1997年に発表され、この作品もTVアニメになっていました。

※本記事には、『キン肉マン』ストーリーの核心に関わる記述が含まれますのでご注意下さい。

 この『キン肉マン』の新作が発表されたのが2011年のこと。そして連載は今なお続き、コミックスは続刊として74巻となりました。すなわち、最初のキン肉マンブーム時の連載期間もコミックスの巻数も追い越してしまったということです。もはや「第二次キン肉マンブーム」と言っても過言ではないでしょう。

 この人気を支えているのは、かつてのファンを中心とした層で、当時の熱気そのままで『キン肉マン』を応援しています。

 しかし、なぜここまで『キン肉マン』は盛り上がっているのでしょうか? 大変失礼な言い方ですが、かつて人気のあった作品が復活するという展開は少なくありません。ところが、その多くが以前ほどの人気を得ることができず自然消滅していきました。『キン肉マン』のように、前作と同じかそれ以上の数字を出すことはあまり例がありません。

 この不思議な現象の答え。それこそが、新たに連載を開始した『キン肉マン』が提示している「友情パワー」です。

 前シリーズ「王位争奪戦」の後、キン肉星の大王となったキン肉マン。戦いのなかで友情をはぐくんだことで悪魔超人、完璧超人と三属性不可侵条約を締結します。しかし、これを不服とした完璧超人の本隊である「完璧・無量大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)」が、条約の撤回と正義超人の殲滅のために襲来してきました。こうして始まった新たな戦いのなか、悪魔超人も独自の動きを見せ、正義超人と違う価値観で完璧超人と戦います。

 この戦いのなか、口では否定するものの悪魔超人たちが仲間に見せる行動は正義超人の友情そのものですし、友情パワーを駆逐しようとする完璧超人たちが見せる行動もまた、友情としか思えない行動でした。

 そう、新しく始まった本シリーズは、それぞれの陣営が独自の理念に基づいた友情パワーを見せていたとしか思えない展開だったのです。

【画像】マンガとともに現代に蘇った、「キンケシ」たち。セットの種類も充実? (5枚)

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