「カウンタック」誕生から50年。時代に衝撃与えるも、意外な事実が次々と…?
スーパーカーブームでもっとも注目を集めた名車「ランボルギーニ・カウンタック」。その先鋭的なデザインは子供たちのハートをつかみました。それでは、カウンタックがもたらした衝撃の数々を振り返ってみます。
ブーム当時は知らなかった意外な真実
ランボルギーニ・カウンタックは、スーパーカーブームでもっとも注目されたクルマだったと思います。ブーム当時の書籍やプラモ、グッズ類を見ると、ほぼ一番にナンバリングされていました。
その歴史を紐解きましょう。カウンタックはランボルギーニ・ミウラの後継機種として1971年に発表されました。この時の名前は「ランボルギーニ・カウンタックLP500」です。つまり今年2021年はカウンタック生誕50周年にあたるメモリーイヤーです。ちなみに「500」は、排気量が5000㏄クラスだったことを示しています。
革新的かつ先鋭的なデザインは反響を呼びましたが、エンジンの冷却効率が悪く、そのまま量産することはできませんでした。そこでエンジンをミウラと同じ3929ccのものに換装し、「ランボルギーニ・カウンタックLP400」として生産ラインに載せられるようになります。
ブーム当時はLP400をパワーアップしたものがLP500だとする情報ばかりでしたが、実はLP500はプロトタイプ。そこから改良されて量産されたのがLP400ということになります。
そして、ブームの頃に言われていたカウンタックの「最高時速300キロ」というのも誤りで、実際は260キロ程度でした。最終仕様でも最高時速295キロだそうですから、まだ情報の少なかった時代ゆえの夢のスペックだったのかもしれません。
また、当時は独特のドアを上に跳ね上がる他車と同様に「ガルウィングドア」と呼んでいましたが、公式には「シザードア」という名称で呼ぶようです。少しだけ特別感がありますね。
ブーム後半によく取り上げられた「ランボルギーニ・カウンタックLP500S」ですが、現在では「ウォルター・ウルフ・カウンタック」と呼ぶのが定番みたいです。カナダの石油王でF1チームのオーナーでもあったウォルター・ウルフが特注したカウンタックというのは事実で、LP400にまでなかったリアウイング、タイヤはピレリP7というカスタム仕様が子供たちのハートをガッチリつかみました。改良を続けて3号機まで製作されているそうです。
カスタム仕様といえば「ランボルギーニ・カウンタックLP500R」というワンオフの仕様もありました。黒いボディに白のラインというカラーリングが特別感をあおり、当時の子供たちの人気もひときわ高かったものです。その特別感ゆえか、田宮模型から1/12ラジコンカーとしては初の競技用スペシャルとして販売されていました。