【漫画】コミュ障な漫画家の相棒は、言葉が”見える”柴犬 しかし異変が…?
漫画家の男性は感情表現が苦手で、マンガもダメ出しばかり。そんな彼の支えである愛犬の茶太郎は、表情豊かでまるで会話しているようでした。しかし茶太郎は、次第に声をかけても反応しなくなっていき……。漫画家・みやうち沙矢さんのマンガが涙を誘います。
愛犬のため“伝え方”を試行錯誤する飼い主
漫画家の温之は、口下手で感情表現が苦手。マンガのネタも「感情が薄い」と言われてなかなかOKが出ません。そんな温之の唯一の支えは、愛犬の茶太郎。まるで会話しているかのように、豊かな表情を見せてくれていました。しかしある頃から、茶太郎は耳をかき始め、次第に声をかけても反応しなくなっていき……。
漫画家・みやうち沙矢さん(@saya_miyauchi)による創作マンガ『売れない漫画家と聞こえない犬の話。』がTwitterで公開されました。本作は「コミックウォーカー」にて連載中の『DOG SIGNAL』の1エピソード。さまざまな犬と飼い主の問題がドッグトレーナーの視点で描かれています。
愛犬を支え、もう一度会話するために奮闘する飼い主の姿に、読者から「素敵なお話」「泣いた」「ほっこりした」「うちの犬と重なった」「犬の気持ちになることは大事」「伝えることの難しさと大切さを改めて感じた」などの声があがりました。
作者のみやうち沙矢さんに、お話を聞きました。
ーーみやうち沙矢さんの漫画家としてのデビューのきっかけを教えて下さい。
トリマーの専門学校に通っている時に、イザコザが多い環境で言いたくても言えない鬱憤をマンガに描いて投稿したのがきっかけです。その作品が「別冊フレンド」の賞を取って、特別研究生になれました。そして研究生の期間に投稿した作品でデビューが決まりました。
トリマーの専門学校を卒業する頃のことだったので、そのまま漫画家として歩き出しました。その時はトリマーになろうとしていたので、漫画家志望ではなかったのですが……(笑)。
ーー『売れない漫画家と聞こえない犬の話。』のお話はどのようにして生まれましたか?
耳が聞こえない犬を飼っている方からファンレターをいただきました。内容としては「耳の聞こえない犬の話を取り上げてほしい」というもので、その時は今後のお話のテーマの候補として心に留めていました。
その後、自分の愛犬のスタンダードプードルが突然耳が聞こえなくなってしまって、その実体験をもとに『売れない漫画家と聞こえない犬の話。』を描こうと決めました。茶太郎と同じように原因不明の難聴と診断されていましたが、なんと原稿執筆中に聞こえるようになりました。
ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
聴覚障害のある方からいただいたコメントで「聞こえない状況を的確に描けている」「こんな接し方をされたら幸せ」というものや、自分の愛犬に重ねたコメントで「自分も同じ体験をしたことがある」「今後聞こえなくなったらこういうふうにしよう」というもの、過去の作品を読んでいた方からのコメントで「小学校の時に読んでいた」「みやうちさんの作品にまた出会えた!」というものなどが印象に残っています。
ーー本作も含まれる、「コミックウォーカー」にて連載中の『DOG SIGNAL』について、単行本が5巻まで発売中です。お話のあらすじや見どころなどをご紹介いただけますか?
主人公がドッグトレーナーとして成長していくストーリーですが、そのなかで実際に愛犬と幸せに暮らすためのノウハウも詰め込んでいます! 犬が好きな方、犬を実際に飼っている方にはぜひ読んでいただきたいです!
ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?
『おじさんと老犬の話。』や『売れない漫画家と聞こえない犬の話。』など、連載のなかで前後の話数を読んでいなくても読みやすいものは、担当編集さんと相談して積極的にTwitterでも公開していきたいと思っています。
(マグミクス編集部)