【シャーマンキング30周年への情熱(38)】千年前の麻倉の祖先、麻倉葉王の謎に迫る
2021年4月から放送中のTVアニメ『シャーマンキング』第15話では、麻倉家の祖先だったハオの並外れた能力について明かされました。それがいったいどういうものだったのか、考察していきます。
ハオの正体=大陰陽師・麻倉葉王について知る

TVアニメ『シャーマンキング』第15話では、ハオの正体が千年前の麻倉家の祖先・麻倉葉王(はお)だということが明かされ、アンナの途方もない強さが描かれました。ホロホロにまつわるアポロとの物語も、彼のブレない人生観をより深く知ることができ、どちらも重要なエピソードでした。
蓮の家族を描いた中国編や、14話でのリゼルグの過去話など、チームのメンバーを掘り下げた物語は、彼らをより理解できるので嬉しいですね。今後もいろいろと描かれると思うので、楽しみにしたいと思います。
さて今回は、大陰陽師(だいおんみょうじ)・麻倉葉王について掘り下げます。千年前に活躍した麻倉葉王は、陰陽のシンボルである五芒星を極め、麻倉家の発展に寄与した人物ですが、”何らかの理由”で人類を滅ぼしシャーマンだけの世界を創ると言い出したので、麻倉の者たちによって倒されます。しかし彼はすでに「泰山府君(たいざんふくん)の祭(さい)」の秘技をマスターしていて自分の生命すら操れるようになっていました。
シャーマンファイトの存在を知った葉王=ハオは、それ以来シャーマンキングになるために転生を繰り返していましたが、麻倉家もハオを倒すために一族を存続させてきました。葉王堂を建設し、そこに葉王が行使した術の全てを記した「超・占事略決」を、彼の式神とともに封印し、管理し続けてきたのです。
そもそも陰陽師とは、古代日本の国家機関である陰陽寮に属する者のことです。彼らのよりどころとなる「陰陽道」は、中国から仏教や儒教とともに伝来した陰陽五行思想が天文学、暦、時刻などの学問や、占術とも融合して日本独自の発展を遂げたとされています。
そして、五芒星は陰陽五行思想を図式化した陰陽道のシンボルで、「木・火・土・金・水」という五元素の関係を表した魔除けの紋です。五芒星といえば安倍晴明(あべのせいめい)を連想しますが、彼だけのものではありません。
つまり、麻倉葉王は、五芒星の力を完全に使いこなした究極の陰陽師だったということになります。