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【漫画】「遅らせ屋」のしわざで電車に乗り遅れ、仕事に間に合わない! 彼らの目的は?

人びとを「遅らせる」仕事をする謎の男・モトオ。今日のターゲットは、ゲーム会社に勤めるプログラマー・只野。モトオは駅で電車を待つ只野に声をかけ、電車に乗り遅れさせてしまいます……。木村享平さんのマンガが意外な展開に!

頑張りすぎる人を「遅らせる」ことの意味は…

人びとを監視する主人公・モトオ(木村享平さん提供)
人びとを監視する主人公・モトオ(木村享平さん提供)

 人びとが行き交う街で、人を監視する謎の男・モトオ。彼の仕事は人のいろいろなことを「遅らせる」こと。今日のターゲットは、ゲーム会社に勤めるプログラマー・只野。モトオは駅で電車を待つ只野に声をかけ、電車に乗り遅れさせてしまいます……。

 木村享平さん(@kimurakyouhei)による創作マンガ『遅らせ屋』がTwitterで公開されました。謎の男たちが社会の裏側でひそかに人びとに影響を与える不思議な物語に、読者から「独特な感じ」「社会との優しいずれ方が好き」「勤勉すぎるのも日本人ゆえか……」などの声があがりました。

 作者の木村享平さんに、お話を聞きました。

ーー木村享平さんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

 小学生の頃から絵を描くのが好きで、そのうち友達のことをマンガにしてみたりして遊んでいました。冒険もののマンガを描いて、連載ごっこみたいなことをして遊んだりもして、それを仲間内で回し読みなどしていました。それがうれしかったですね。続きを求められるので、授業中にも描いていて怒られてしまったりもしました。

ーー『遅らせ屋』のお話はどのようにして生まれましたか?

 最近、仕事に遅れること、間に合わせることに必死になって、その仕事の楽しさや毎日を楽しむということを忘れて、「やらないといけないからやっている」「人に迷惑をかけたくないからやっている」という人が多いと感じていました。

 人に迷惑をかけたり、人を頼ったりしてもいい、自分を優先してみてもいい、そういう時があってもいいと思い、この作品を描いてみました。頼ることは悪いことではないですから。「遅らせ屋」の彼らは、そういう“自分から人を頼れない人たち”を助けているんだと思います。

「遅らせ屋」の不思議な仕事とは…(木村享平さん提供)
「遅らせ屋」の不思議な仕事とは…(木村享平さん提供)

ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

「必要悪かもしれない」「勤勉すぎるぞ都会人。なぜそこまで一生懸命働くのだ」などのコメントは、言いたいことが伝わったように感じて、とてもうれしかったです。

ーー主人公のモトオも何か闇を抱えていそうで気になります。今後続きを描くご予定はあるのでしょうか?

 この『遅らせ屋』というタイトルが面白いと思っているので、考えてみてはいるのですが、描くかどうかは考え中ですね、このまま終わりでも十分な気もしています。

 モトオは優しすぎるので、人から見た自分の印象など、いろいろひとりで抱え込んでしまうみたいです。

ーーTwitterでこれまでに投稿された作品では、『時間を戻せるようになった』も大きな反響がありました。こちらの作品のお話のあらすじや見どころなどをご紹介いただけますか?

 ある朝、突然時間を戻せるようになった少年が、電車への飛び込みを図ろうとする少女を時間を戻して一度助け、次の時間軸ではココアを渡すという、優しさで少女を助けるお話ですかね。少年がとにかく優しく、傷つけまいとする、セリフがいちいちイケメンぽいところが見どころです。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?

 Twitterは1ツイート4ページずつしか投稿できないのですが、その縛りで4ページのマンガを考えることにハマっていたり、1ページのマンガを考えてみたり、簡単に読めて面白いものが描けたら楽しいな、などと考えています。お題をいただいて大喜利を描くのも面白いかもしれません。いろいろやってみたいです。

(マグミクス編集部)

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