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織田信長がテーマのマンガ4選。設定が斜め上すぎて笑える作品も!

「好きな戦国武将」について答えるアンケートを実施すれば上位入選確実な織田信長は、創造意欲をかき立てる題材なのでしょう。マンガで描かれる信長のバリエーションは豊富で、思わず笑ってしまうものもあります。

タイムスリップものでも、信長は人気!

マンガ『信長協奏曲』第1巻(小学館)
マンガ『信長協奏曲』第1巻(小学館)

 日本の戦国武将といえば、人気・知名度ともに筆頭に挙げられるのが織田信長でしょう。戦国武将の人気については放送されている大河ドラマなどの影響もありますが、織田信長は大河ドラマでの登場に関係なく、人気投票を実施すれば上位入選は確実といえるでしょう。

 だからこそ、創造意欲を掻き立てる存在ともいえます。織田信長をテーマにした創作物は実に数多くあり、バリエーションも豊富です。そこで今回は、織田信長をテーマにしたマンガで興味深いテーマや、ありえなさ過ぎる設定、あるいは思わず笑ってしまうものなど、「織田信長」という戦国武将をもっと好きになれるマンガを4作品紹介します。

●『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』(作・石井あゆみ)

 平成生まれの“時をかける風雲児”サブローがゆく!

 勉強嫌いで日本の歴史に何の興味もない高校一年生・サブローはある日突然、戦国時代にタイムスリップしてしまう。そこで出会った本物の織田信長は病弱で顔はサブローにそっくりだった! その信長に「体の弱い自分に代わって織田信長として生きてくれ」と頼まれてしまい…? 織田信長を衝撃の新解釈で描く、時をかける風雲児サブローの戦国青春記!!

 この『信長協奏曲』の主人公であるサブローは、お調子者で勉強が苦手なごく普通の高校生です。ある日、うっかり足を滑らせて川に落ちてしまったところ、なぜか戦国時代にタイムスリップ。そこで出会った自分と瓜ふたつの顔を持つ織田信長に頼みこまれ、代役をすることになったのでした。

 入れ替わった当初は、性格や体質が変わり、戦国時代にはない言葉を使ったりすることから、周りの者は混乱します。しかし、サブローのポジティブで飾らないフレンドリーな性格で、家臣や家族にも次第になじんでいきました。

 そして、平手政秀の死をきっかけに天下統一を志すと、室町幕府第13代将軍の足利義輝との謁見をはじめ、尾張、美濃、隣国大名の制覇、楽市楽座などの推進、安土城の築城など、史実通り、天下人へと駆け上がっていきます。

 勉強が苦手なサブローらしく、本能寺の変で死ぬことは分かっていても、謀反を起こす人物の名前を「あいださん」と勘違いしています。本物の織田信長は、のちに明智光秀という名前でサブローの家臣となり、けっして本能寺でサブローを死なせないと心に誓っています。

 身代わりのサブローが、本人はごく自然にふるまっているにもかかわらず、いつのまにかごく自然に「織田信長」になっていくという、歴史というものの大きな力を感じる作品です。

●『信長のシェフ』(作・梶川 卓郎/画/西村 ミツル)

 主人公であるケンは腕のいい料理人で、ホテルのレストランのシェフでしたが、なぜかすべての記憶を失い、戦国時代に数人の仲間とともにタイムスリップしてしまいました。間者と疑われ、斬り殺されそうになったところをとっさに川に飛び込んで逃げ、夏という名前の女性の刀鍛冶に助けられます。

 自分のことは何も覚えていなかったケンですが、料理に関する技法や歴史は幅広い知識がありました。そして、彼の料理が話題になって織田信長と出会い、仕えるようになったのです。信長は食道楽であり、ケンの料理を楽しんでいると同時に、自分の意志をケンの料理に託して相手に伝えることもあり、ケンに対しては、ただの料理人以上の信頼があったと言えます。

 時代の覇者・織田信長と腕のいい平成のシェフ。この異色の組み合わせが歴史にどうスパイスを加えていくのか……ケンの目から見た信長は、料理に対しても自由で先進的な人物であり、非常に興味深く、愛すべき人でした。そして彼は、本能寺の変で信長が明智に討たれるのを阻止しようと考えるようになるのです。

【画像】とにかくバリエーション豊富! 織田信長のマンガ作品(5枚)

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