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声優・古川登志夫、75歳に デビューからの軌跡に日本アニメの歴史が見えた

幅広い演技力でさまざまなキャラを演じ、代表作も増やしていく

『ドラゴンボール』ピッコロ役 画像は『DRAGON BALL』第20巻(著:鳥山明/集英社)
『ドラゴンボール』ピッコロ役 画像は『DRAGON BALL』第20巻(著:鳥山明/集英社)

 その後も古川さんの主演作品は多く、この当時だと『最強ロボ ダイオージャ』(1981年)のエドワード・ミト王子、『機甲艦隊ダイラガーXV』(1982年)の安芸マナブ、『光速電神アルベガス』(1983年)の円条寺大作、『GALACTIC PATROL レンズマン』(1984年)のキムボール・キニスンなどが挙げられます。

 他にも『戦闘メカ ザブングル』(1982年)のブルメ、『とんがり帽子のメモル』(1984年)のリュックマンなど、印象的で助演男優賞もののキャラも演じていました。

 そんな古川さんが本格的に演じた初ラスボスといえば、『北斗の拳』(1984~1987年)のシンかもしれません。それまで悪役がなかったわけではありませんが、ここまで悪に徹したキャラはなかった印象です。

 実は古川さんは『北斗の拳』の主役オーディションを受けていたのですが、惜しくも神谷明さんに敗れてシン役になったと語っていました。古川さんと神谷さんは同学年だそうで、前述の『うる星やつら』でもライバルキャラを演じています。

 ちょうどこの時期は「週刊少年ジャンプ」のアニメがヒットし始めた頃です。古川さんと「ジャンプ」アニメというと『ドラゴンボール』(1987~1989年)のマジュニアことピッコロでしょうか。ピッコロもゲームなどでの登場が多く、いまだなお活躍する現役キャラですから、テレビ番組に出演した時に演じることも多いですよね。

 もちろん、この当時も『仮面の忍者赤影』(1987年)の赤影、『悪魔くん』(1989年)のメフィスト2世、『機動警察パトレイバー』(1989年)篠原遊馬など、印象に残る作品の主要キャラも演じていました。

 最近のファンは『ONE PIECE』(1999年~)のポートガス・D・エースが印象深いと思います。作中では亡くなってしまいましたが、重要なキャラだけに回想シーンなどでまだ出番がありそうですね。

 昨今ですと、『ゲゲゲの鬼太郎(第5作)』(2007~2009年)では、鬼太郎の兄的な頼れる存在である蒼坊主を演じていましたが、『ゲゲゲの鬼太郎(第6作)』(2018~2020年)では、一転して裏切者の代名詞ともいえるねずみ男を演じていました。筆者的にはどちらも古川さんらしい演技でとても良かったです。

 以上、駆け足で色々なキャラを挙げてみましたが、まだまだ出し足りません。今回はアニメだけにしぼりましたが、洋画吹き替えでは『白バイ野郎ジョン&パンチ』のパンチことフランシス・ルエリン・ポンチョレロなど、印象深い役も演じていました。

 しかし、振り返ってみると古川さんのお声を聞いて、もうそろそろ半世紀になるんですね。これからも年齢に負けない若々しいお声を聞かせていただければ幸いです。ますますの活躍をお祈りいたします。

(加々美利治)

【画像】古川登志夫が演じた印象深いキャラ(5枚)

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