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『こち亀』巻末コメントに寄稿した、意外な著名人たち「豪華すぎる…」

連載終了から早5年。それでも書店やネットカフェにいけばずらりと並ぶ『こち亀』の単行本には圧倒されてしまいます。さて、そんな『こち亀』単行本といえば著名人による巻末コメントが付属していることでもおなじみです。今思えば豪華すぎるメンツを一挙にみていきましょう。

今や大御所ばかり!『こち亀』巻末コメントは日本一豪華なエッセイ集!

最新刊となる『こちら葛飾区亀有公園前派出所』第200巻(著:秋本治/集英社)
最新刊となる『こちら葛飾区亀有公園前派出所』第200巻(著:秋本治/集英社)

 ツービート、藤子不二雄、鳥山明、神谷明、山田洋次、中島みゆき……各分野の頂点を極めた誰もが知る大御所たち。そんな方々を含む実に200人近い豪華著名人たちが同一テーマでエッセイを書いているのだから、驚きです。そう、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(以下、こち亀/著:秋本治)の巻末コメントはまさにジャンルの垣根を超えた日本最高峰のエッセイ集といってよいでしょう。本稿ではそんな巻末コメントを寄せた、驚くような大御所、意外すぎる著名人をピックアップ。そうそうたるメンツを時代の流れともにみていきます。

●当時もすでに売れっ子! 秋本先生とのつながりも気になる大御所たち

 1巻の小林よしのりさんから始まる巻末コメントですが、13巻では漫才コンビ「ツービート(ビートたけし、ビートきよし)」が登場。刊行された1980年当時はすでに『THE MANZAI』から『オレたちひょうきん族』と売れっ子街道をまい進している最中。巻末コメントはのっけから放送自粛用語が飛び出し、後半ではおなじみの標語ネタを連発。キレッキレの毒文に仕上がっています。そして翌1981年刊行19巻では所ジョージさんが登場。当時の所さんはタレントとして今まさに頭角を表しつつある頃であり、『こち亀』作中でもたびたび名前が登場していました。それから20年近い時を経て、所さんはアニメ版『こち亀』のエンディング曲を担当することになるのです。

 他にも11巻では当時『オールナイトニッポン』でも人気を博していた中島みゆきさんが登場。こちら巻末コメントとくれば実にエキセントリック。個人的にもぜひともご一読いただきたい文章です。ちなみに「ツービート」は「派出所」、中島みゆきさんは「葛飾なんたら」と略称にばらつきがあるのもまた趣深いところです。

●10年周期で現れる「トキワ荘」レジェンドたち。さて100巻はというと?

 70巻では石ノ森章太郎さんが登場。秋本先生は石ノ森さんの『マンガ家入門』を擦り切れるまで読んだひとりであり、デビュー前は「岩森章太郎改め山止たつひこ」というふざけたペンネームで投稿するほどでした。さらに80巻では藤子・F・不二雄さんが登場し、90巻では赤塚不二夫さんが登場。ここにきて10巻ごとに「トキワ荘」レジェンドが登場するという周期に入ります。そして記念すべき100巻はというと……作家の村上龍さんでした。おふたりは同い年でデビュー年も同じなのです。藤子不二雄Aさんの登場は171巻まで待たなくてはなりません。ちなみに藤子・F・不二雄さんと赤塚不二夫さんは両者とも「両さんが作者の手を離れ一人歩きしている点」を巻末コメントで指摘しており、天才同士のシンパシーが伺える貴重な資料となっています。

●時代の流れを感じる名前もちらほら…40年の重み

 40年間、時代と並走し続けた『こち亀』ですから、寄稿した有名人の名前から時の流れを感じることもしばしば。例えば6巻の巻末コメントに登場した三遊亭楽太郎さんは今や6代目三遊亭円楽を襲名されておられますし、78巻の巻末では「バカルディー」時代の「さまぁ~ず」のふたりが寄稿されています。(大竹さんのコメントの適当ぶりは必読です)。

 さて、2016年の「週刊少年ジャンプ」本誌連載終了から早5年が経過しているというのに、記憶の慣性で未だに『こち亀』は続いているような気がいたします。『こち亀』が続いていたら一体、誰が巻末コメントを書いているのか気になるところです。なお、最新巻である200巻の巻末コメントを担当したのは、秋本先生ご本人でした。2021年10月4日に発売が予定されている201巻では、どんな人物が担当してくれるのでしょうか。

(片野)

【画像】現役・人気漫画家が巻末コメント『こち亀』

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