女性声優が演じる男の子キャラ3選 キャスティングが見事!
女性声優が演じることの多い「男の子キャラ」。男性声優かと思っていたら、キャスティングを見て衝撃を受けた、という方もいるでしょう。男の子の勇敢さや力強さと、まだ大人になりきれない幼さを見事に表現してくれるのが、女性声優の強みといえそうです。この記事では、そんな「女性声優が演じる男の子キャラ」を3作品からご紹介します。
女性声優の底力を感じる「男の子キャラ」
まだ成長途中の「男の子キャラ」を演じるのは、女性声優であることもしばしば。最近では、声変わりをしているであろう年代の『劇場版 呪術廻戦 0』の主人公・乙骨憂太役に緒方恵美さんが抜擢され、話題となりました。女性声優の見事な“男の子っぷり”に驚いた方もいるのではないでしょうか。この記事では、キャスティングが見事な「女性声優が演じる男の子キャラ」を3作品からご紹介します。SNSでも「本当かっこよくて好き」「あれは麻薬だ……」と評判です。
●「カードキャプターさくら」シリーズ 李小狼
「カードキャプターさくら」シリーズは、同名マンガ(作:CLAMP/講談社)を原作としたアニメで、原作は2021年6月に25周年を迎える、人気作品です。李小狼(り・しゃおらん)は、主人公・木之本桜(きのもと・さくら/CV:丹下桜)の同級生で、くまいもとこさんが演じています。香港から友枝小学校に転入してきた小狼は、当初桜と敵対しますが、徐々に桜への想いに気づいていきます。
【あらすじ】
桜は、友枝小学校に通う小学4年生です。いつものように学校から帰ると、誰もいないはずの地下書庫から何者かの気配が。書庫に降りると、金色に光る1冊の本がありました。本のなかにはカードが入っており、強い風とともにバラバラに飛び散ってしまいます。呆然とするさくらの前には、ケルベロス(CV:久川綾/通称・ケロちゃん)と名乗る不思議な生き物が。封印されていた「クロウカード」を連れ戻すため、ケロちゃんはさくらに封印の鍵を与え、カードキャプターにします。さくらは反発しながらも、実体化したカードを連れ戻すため、魔法でカードに立ち向かうことに。
自分にも他人にも厳しく、クールな小狼。その一方で惚れた相手には弱く、顔を真っ赤にしてうつむいたり逃げたりする一面も。そんなギャップの印象的な小狼を、くまいさんはとても自然に演じています。『シャーマンキング』のチョコラブ・マクダネルや『学級王ヤマザキ』のヤマザキなど、少年役を演じることの多いくまいさん。バトルシーンのかっこよさはお墨付きです。その反面、好きな相手に対して照れたり、口ごもったりするときの“男の子っぽさ”も実にリアル。少年らしいかわいらしさがとてもよく表現されています。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「U-NEXT」などで見ることができます。
●『鋼の錬金術師』エルリック兄弟
「鋼の錬金術師」シリーズは同名マンガ(原作:荒川弘/スクウェア・エニックス)を原作としたアニメで、第8回文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門で審査委員会推薦作品に選ばれるなど、国内外で数々の賞を受賞した人気作品です。主人公のエルリック兄弟は、兄のエドワード・エルリックを朴ロ美(ぱく・ろみ ※ロの字は王へんに路)さん、弟のアルフォンス・エルリックを釘宮理恵さんが演じています。人体錬成に失敗して失った体を取り戻すため、ふたりで旅をしている絆の深い兄弟です。
【あらすじ】
軍事国家・アメストリスで暮らすエドワード・エルリック(通称・エド)と弟のアルフォンス・エルリック(通称・アル)。亡くなった母を惜しむあまり、彼女を蘇らせようと錬金術最大の禁忌「人体錬成」を行った結果、エドは左足を、アルは体全てを失ってしまいました。アルの魂はエドの右腕と引き換えに鎧に宿りましたが、ふたりは失った体を取り戻すため、強大な力を持つ「賢者の石」を探す旅に出ます。最初に立ち寄った町・リオールで、ふたりはコーネロ教主(CV:有本欽隆)の「奇跡の御業(みわざ)」を見ますが、それはどう見ても錬金術で――?
短気で人情家の兄・エドと、優しく真面目な弟のアル。対照的な性格のふたりを、朴さんと釘宮さんはそれぞれの特徴を活かして演じています。喧嘩っ早いエドは、かっこよくパワフルな朴さんの声、おとなしく冷静なアルは、落ち着いたかわいらしい釘宮さんの声で、分かりやすく差別化されています。特に、11歳のときに魂を鎧に定着させたアルは、声も11歳のままでかわいらしく、釘宮さんの声がマッチしています。また、鎧から声が出ているという設定から、釘宮さんはひとり別ブースで収録することも多かったのだとか。息の合った演技を見せるふたりは実際に仲も良く、朴さんは釘宮さんから「兄さん」と呼ばれることもあるそうです。この作品は、「dアニメストア」「バンダイチャンネル」「FODプレミアム」などで見ることができます。
●『進撃の巨人』アルミン・アルレルト
『進撃の巨人』は同名マンガ(著:諫山創/講談社)を原作としたアニメで、原作は2019年12月時点で1億部を突破した大ベストセラーです。韓国・アメリカなど海外でも高い人気を誇り、アニメシリーズは現在第4期まで放送されています。アルミン・アルレルトは主人公のエレン・イェーガー(CV:梶裕貴)の幼なじみで、井上麻里奈さんが演じています。所属する調査兵団の中では体力が少ないものの、頭脳明晰で何度も仲間のピンチを救った、勇敢な少年です。
【あらすじ】
高さ50mを超える壁で四方を囲まれた街・シガンシナ地区。壁の外には巨人から身を守るため、人々はこの壁を作り、内部で平和に暮らしていました。10歳の少年エレンとその幼なじみの少女ミカサ・アッカーマン(CV:石川由依)も、シガンシナ地区で平和に暮らしていました。巨人の脅威を忘れ、壁の中の生活に満足する人々に違和感を覚えたエレンは、いつしか壁の外に出ることを夢みていました。しかしある日、巨人がいきなり壁を蹴り壊し、シガンシナ地区に侵入してきて――?
戦闘力では同期たちに遅れを取るものの、その的確な判断で何度もエレンたちの危機を救ってきたアルミン。エレンやミカサと自分を比べて落ち込むことがある彼ですが、その明晰な頭脳は皆に認められており、上官不在の際に指揮を任せられる場面も。そんなアルミンの声を、井上さんは中性的な少年らしさたっぷりに演じています。『スマイルプリキュア!』のキュアマーチや「僕のヒーローアカデミア」シリーズの八百万百など、人気作品の女性キャラを演じるイメージの強い井上さん。アルミン役では声を低めに抑え、戦闘中に叫んだり、策略を練るために焦ったりと、少年兵ならではのシチュエーションも見事に演じられています。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「U-NEXT」などで見ることができます。
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「男の子キャラ」を演じる彼女たちのほかの担当キャラクターを知ると、その演技力のすごさがわかりますよね。あなたがキャスティングに一番驚いた「男の子キャラ」は誰ですか?
※配信状況は記事掲載時点のものです。
(新美友那)