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原作が知られていない名作アニメ4選 掲載誌がマイナー、打ち切り…色々な理由が

『キテレツ大百科』のアニメを見たことがあっても、原作を読んだことある人はどれくらいいるでしょうか。アニメの知名度が抜群なのに、なぜか原作が知られていない……果たしてその差はどこで生まれるのでしょうか。具体的にみていきましょう。

連載媒体、短期打ち切り、実は色々とある「原作が知られていない理由」

『耳をすませば』より
『耳をすませば』より

 ステイホーム期間が増えたことと配信サービスの充実によって老若男女問わずアニメを視聴する機会も増えてきました。アニメ『鬼滅の刃』の記録的な大ヒットも記録に新しいところ。そうした人気アニメの多くは原作マンガが存在しており『鬼滅の刃』なら原作コミックスも累計1億5000万部を突破しています。

 その一方、誰もが知る作品でありながら原作に触れる機会がない、あるいは「そもそも原作があったことすら知らなかった」なんて作品も少なからず存在しているようです。そこで本稿においてはそんな「知名度のわりに原作が知られていない名作アニメ」を厳選してご紹介。あわせてなぜ原作が知られていないかについても言及していきます。

●原作者のモンキー・パンチは知っているけれど…「ルパン三世」シリーズ

 2021年10月より日本テレビで新シリーズの放映が決定している国民的アニメ『ルパン三世』。その原作者がモンキー・パンチなる名前の人物だということは知っていても、実際にその原作を手に取ったことのある方は、知名度に比して驚くほど少ないのです。原作『ルパン三世』は1967年、「漫画アクション」の創刊号から連載開始。ラフスケッチのような軽妙洒脱な作画もさることながら、アニメと異なりルパンがミステリアスで時に冷酷さを隠さない悪党として描かれている点も大きな魅力。とはいえ単行本となると在庫のある書店も少ないため、ネットでの購入をお勧めします。

●アニメはほとんどオリジナル!『キテレツ大百科』

 アニメ『キテレツ大百科』(原作:藤子不二雄)の原作を読んだことがある方は一体、どれくらいいらっしゃるでしょうか。日曜夜の茶の間を癒やし続けた『キテレツ』ですが原作は農協系の極めてマイナー誌で連載されたものであり、しかも40話ほどしかありませんでした。それをアニメ版ではオリジナル脚本で全331話の長寿番組にまで成長させたのです。なお原作でのブタゴリラは八百屋でもなければ情にあつい性格でもありません。それだけアニメと原作に違いが生じていても藤子先生は「短い原作をよく長く作ってくれた」と称賛してくれたと言います。

●連載を追うのが難しい!『忍たま乱太郎』

 長寿アニメ『忍たま乱太郎』の原作『落第忍者乱太郎』(著:尼子騒兵衛)は、学校の図書館や小児科の待合室なんかに置かれがちなので(筆者調べ)、上記2作品と比べ手に取ったことのある人も多いかと思います。他方、連載をリアルタイムで追っかけることはなかなか難しいのもまた事実。なんたって連載媒体は「朝日小学生新聞」であり、追い続けるには小学校卒業後も購読しなくてはならないのですから。この『落第忍者乱太郎』は1986年の連載開始から2019年まで33年間、同紙で連載されていました。なおタイトルの「落第」が「忍たま」に変更されているのはNHKがNGを出したから、というのが一般に浸透していますが、実際のところは定かではありません。

●原作があったことを知らない人多数? ジブリ映画『耳をすませば』

 原作が知られていないアニメでいえばジブリ映画『耳をすませば』の原作はその最たる例ではないでしょうか。おそらくは今、原作があったことを知ったという方も多いはず。こちらは「りぼん」で1989年に連載された柊あおい先生の同名マンガが原作なのですが全4話という衝撃的な短さで単行本も全1巻。ネット書店、ヴィレッジヴァンガードのジブリコーナーなど、ピンポイントで探せば手に入れることはできそうです。新装版も出ているので、気になった方はぜひともお手にとってみてください。

 ここまで「知名度のわりに原作が知られていない名作アニメ」をご紹介してきましたが、その多くは原作とアニメの作風にも乖離が生じております。これすなわち、原作に内包されていた爆発力を製作陣が抽出し、後世に語り継がれる名作アニメとして昇華させたということ。原作者の先生とアニメスタッフの皆様の凄さを改めて感じる次第です。

(片野)

【画像】意外と読まれていない?名作アニメの原作マンガ

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