声優ユニット「スフィア」のバーチャルデビュー 画期的な演出に“いつもの”安心感も
スフィアメンバーが目の前に来てくれる特別感
「一分一秒君と僕の」の曲中には、スフィアが目の前に来て歌ってくれる場面もありました。このような演出はその後も行われ、MCでは隣に来て一緒に“スフィアポーズ”を取ってくれたり、目の前でバーチャルな姿でのチャームポイントを教えてくれたりと、リアルのライブではありえないファンサービスも。
ステージに戻った4人は、ステージ背景として大きな月を背負っての「MOON SIGNAL」からラストスパートへ。その後も「GENESIS ARIA」「Super Noisy Nova」と、テンションの高いナンバーを続けてライブ本編を終えました。
バーチャルスフィアとしての再会は……?
ステージ上のモニターに「本公演は終了しました…?」と表示されると、チャット欄ではアンコールを求めるコメントが次々に流れます。それに応えてバーチャルスフィアがふたたびステージに登場。4人はデビューライブを振り返り、初めての試みを支えたスタッフへの感謝と、バーチャルスフィアとして再会することへの期待をそれぞれの言葉で語りました。
4人が最後に歌ったのは、「楽しい瞬間はいつか終わっちゃうね だけどドアが繋がってれば すぐに絶対また会えるよ」という歌詞が印象的な「vivid brilliant door!」。ここでも客席に降りて目の前で歌ってくれた4人は、パフォーマンスを終えるとステージへ。そしてマイクを手放して手をつなぎ、「ありがとうございました!」とファンに伝える、ライブでは定番の終わり方で、初のバーチャルライブの幕を下ろしました。
見事に再現された“いつものライブ”にバーチャル空間らしい演出が加わり、新鮮ながら安心感もあった「バーチャル飛びだスフィア」は、声優ユニットが3Dモデル化して行うバーチャルライブとしては初の試みです。声優だけにとどまらず、バーチャルライブがあらゆるアーティストのライブに新たな表現をもたらしてくれる可能性も感じさせました。
今回のバーチャルライブを技術面でサポートするのは、バーチャルライブのプラットフォームを提供する株式会社VARK。同社で開発統括とイベントプロデューサーを兼任する石川宣永さんは、ライブ実施前の取材で「手応えがあればスフィアさんの第2弾もあるかもしれませんし、ほかのアーティストでの展開もあるかもしれません」と語っていました。
スフィアのファンはもちろんですが、今回の新たなライブ形式に興味を持たれた方は、ぜひ続報をチェックして、同様のライブが実施された際はぜひ体験していただきたいです。
(はるのおと)