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一度は主人公の座についた「孫悟飯」 父を超える“才能”を活かせない理由とは

その才能は父以上と言われ、幼い頃から最前線で戦ってきた『ドラゴンボール』の孫悟飯。一度は作品の主人公と明言されながらも、その座を悟空に返してしまったのは生まれつきの性格にありました。

ピッコロとの修行がお互いの心に変化をもたらした

著:鳥山明『DRAGON BALL』モノクロ版第33巻(集英社)
著:鳥山明『DRAGON BALL』モノクロ版第33巻(集英社)

『ドラゴンボール』の孫悟飯は、孫悟空とチチの間に生まれた最初の子供です。生まれた時にはサイヤ人の証であるシッポが生えていました。当初の性格は泣き虫で、将来の夢は偉い学者さん。その潜在能力は悟空も「高い」と感じていましたが、武術はチチの反対で教えておらず、叔父にあたるラディッツとの戦いで、強制的に才能を目覚めさせることになりました。

 当初の悟飯は感情が高まると一気に戦闘力がアップし、秘めた力は悟空以上とも言われています。そんな悟飯を武闘家として育成したのが、まだ世界征服を考えていた頃のピッコロでした。最初の頃はピッコロを怖がっていた悟飯でしたが、徐々に信頼するようになり、ベジータとナッパとの戦いの頃には固い師弟の絆を築くようになります。

 この悟飯との出会いはピッコロの心にも大きな影響を与えました。出会ったばかりの頃、ピッコロが吐き捨てるように「恨むんならてめえの運命を恨むんだな……このオレのように……」と言ったことがあります。ピッコロは最初から悟飯に何らかのシンパシーを感じていたのでしょう。だからこそ師匠となって悟飯の成長を助け、その命を助けるために自らを犠牲にするという行動を取ったのだと思います。

 そんな信頼関係があったからこそ悟飯もピッコロになついたのでしょう。兄に近い年齢ですが、悟空不在の時期の多かった悟飯にとって、ピッコロは父親代わりだったのかもしれません。悟空の性格から考えると厳しさを教えられるとは考えづらく、幼い頃にピッコロの修行を受けたことが肉体的だけでなく、精神的にも悟飯が成長できた一因だと考えられます。事実、ピッコロとの修行以降は泣き虫の面は消えました。

 その後、精神と時の部屋での修行で、悟飯は一気に悟空をも超える力を身に付けます。それは悟飯の才能もあったでしょうが、悟空式の修行法が大きいかもしれません。悟空の修行を振り返ると、常にそれまで戦った相手を圧倒できるほどの力を得ています。強くなるコツみたいなものがあるのかもしれません。だから悟飯は急激なパワーアップができた。同じ修行法で悟飯の方が上だったのは、やはり潜在能力が悟空より高かったからと言えるのかもしれません。

 そう考えると、悟空の強さは修行によるもの、悟飯の強さは才能だったと考えられます。ピッコロから師匠には向いていないと言われた悟空ですが、実はもっとも師匠向きの武闘家だったのかもしれませんね。ただし、泣き虫だった頃の悟飯では悟空も効率的に育てることは困難だったはずです。最初の師匠が厳しいピッコロだったことが悟飯にとって良かったのは間違いありません。

【画像】家での修行(トレーニング)に! 『ドラゴンボールZ』亀仙流ジャージ

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