『鬼滅の刃』特別編第4夜「那田蜘蛛山編」 走馬灯は「死亡フラグ」ではない?
フジテレビ系で一挙放映中の『鬼滅の刃』第1期ですが、第4夜「那田蜘蛛山編」はシリーズのクライマックスとなる盛り上がりを見せます。ギリギリの境地に追い詰められた炭治郎が、新しい必殺技「ヒノカミ神楽」を放つシーンは見逃せません。「鬼殺隊」が誇る最強剣士、水柱・冨岡義勇、蟲柱・胡蝶しのぶも登場します。
第1期の壮絶クライマックス

毎週日曜の23時15分という放送枠が発表され、期待が高まる『鬼滅の刃』のテレビシリーズ第2期「遊郭編」。その放送スタートを間近に控え、2021年9月11日から『鬼滅の刃』の第1期「竈門炭治郎 立志編」の特別編集版が、フジテレビ系にて5夜にわたって放映されています。新規アイキャッチや、新しい「大正コソコソ噂話」も話題を集めています。
第4夜となる「那田蜘蛛山編」は、第1期のクライマックスといえる人気エピソード集です。鬼舞辻無惨に仕える強者の鬼たち「十二鬼月」のひとり、累をはじめとする蜘蛛鬼ファミリーと、炭治郎ら「鬼殺隊」が壮絶な集団戦を繰り広げる、長い長い一夜が描かれます。
今回のキーパーソンは、「鬼殺隊」の最強剣士のひとりである「蟲柱」胡蝶しのぶです。見た目はキュートな胡蝶しのぶですが、毒薬を扱うだけでなく、毒舌も吐く要注意人物です。キーワードは、そんな胡蝶しのぶが口にする「あぁ、それは走馬灯ですね」です。
「サイコロステーキ先輩」を瞬殺する累
炭治郎、伊之助、善逸の3人は、鬼が潜む夜の那田蜘蛛山へと向かいます。すでに他の隊士たちが鬼と戦っていましたが、並の隊士では鬼にはまるで刃が立ちません。逆に鬼が操るクモの糸によって、同士討ち状態となっています。統率のとれていない集団戦は犠牲者を増やすだけでした。
炭治郎と伊之助は連携プレーを発揮しますが、ひときわ大きな父鬼が現れ、大苦戦を強いられます。炭治郎は蜘蛛鬼たちを束ねる累をようやく見つけ出しますが、子供の姿をしていても、累は「十二鬼月」のひとりだけあって、尋常ではない強さです。
累にうかつに近づいた名もない隊士は、「とりあえず、俺はそこそこの鬼を1匹倒して下山するぜ」というセリフと同時に瞬殺されることになります。ファンから「サイコロステーキ先輩」と命名される彼ですが、きっと出世して、錦を飾りたい故郷が彼にもあったのではないでしょうか。サイコロステーキ先輩の外伝が発表されれば、ぜひ読んでみたいと思います。
恐怖によって仲間の鬼たちを縛り付け、「家族」と呼んでいる累のことが、炭治郎は許せません。しかし、唯一の武器である日輪刀が折れてしまい、絶体絶命のピンチに陥ります。死を意識した瞬間、炭治郎の脳裏に幼い頃に父親がヒノカミ神楽を舞っていた記憶が蘇ります。自分の剣が通じない累に対し、炭治郎は竈門家に代々伝わるヒノカミ神楽をベースにした必殺技を繰り出すことになるのです。このとき、妹の禰豆子も亡くなった母の声によって覚醒します。
挿入歌「竈門炭治郎のうた」が流れるこのシーンは「神回」と呼ばれるほどの盛り上がりを見せました。炭治郎と禰豆子は亡き父と母に励まされ、起死回生を遂げます。親子のつながりは、あの世とこの世に別れても決して消えることがないことを描いた感動的なエピソードとなっています。