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15周年『ダイヤモンド・パール』 バグ技に絶望した小学生を救った、任天堂の真心に感動

小学生の頭の中は最悪の未来で埋め尽くされる…任天堂の誠意あふれる対応

Nintendo DS用ソフト『ポケットモンスター パール』(任天堂)
Nintendo DS用ソフト『ポケットモンスター パール』(任天堂)

 歩数はしっかりメモを取った。道具の使用タイミングもばっちり頭に入っている。これで自分もダークライをゲットできる! そう意気込んでいた数分後、たんけんセットを使って地上に飛び出たキャラクターの姿を見て、何が起こったのか頭で理解できませんでした。

 無事に地表へたどり着いたかと思いきや、身体が木々に埋もれてしまい、四方八方を塞がれていたのです。十字キーを押し込んでも歩くことがままならず、その場を離れることもできない。しかもたんけんセットを使った際にレポートを取っているため、電源を切っても状態は改善されないのです。

 この瞬間、「しまった!」と自責の念に駆られるも時すでに遅し。自分ではどうすることもできず、生まれて初めてバグ技の真の恐怖を体感しました。

 年数を経た今でこそ、対処法なり何なりをネット等で調べることは簡単ですが、当時はまだまだ知識や経験も足りていない小学生。突然の修羅場に頭が追いついておらず、脳内は「頑張って育てたポケモンが全部消えてしまうかもしれない!」という最悪の未来で埋め尽くされていました。

 そこで頼ったのは上述の公式ページ。自宅にWi-Fi機器がなく、また修理プログラムを配信していたWi-Fiステーションが近場に置かれていなかったこともあり、「任天堂へ直接送って直してもらうしかない」と不安ながらに郵送を決意。ソフト(パール)を小さい箱に詰め、「どうかデータを消さずに直してほしい」と半分泣きながら書いたメモを同封し、京都の任天堂本社へ発送しました。

 頼みの綱を頼ってソフトを送り出したものの、友人たちに「バグ技で失敗した」と言い出せず、しばらくは不安な日々を過ごしていたことを覚えています。

 ところが予想を遥かに上回り、発送からわずか3~4日ほどで『パール』は筆者の元へ返ってきたのです。ソフトを起動してキャラクターとポケモンの安否を確認。そこには木々の間を無事に抜け出し、何事もなかったように通常フィールドで待機しているキャラクターの姿が映し出されていました。

 発送から短期間で迅速に対応してくれただけでなく、修理に伴う料金等も発生しない。本来であれば、大人を頼って正しい手段で手続きすべきところでした。つたない文章のメモを見て子供がやったことと察してくれたのか、優しい口調で注意を促す手紙も入っていました。任天堂へゲーム機器の修理をお願いしたのはこの一回限りでしたが、それゆえに誠意あふれる対応が、15年経った今もなお、『ダイヤモンド・パール』と過ごした思い出と共に強く心に留まり続けています。

(龍田優貴)

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