『週刊ストーリーランド』思い出のトラウマ回4選 「怖すぎ」で苦情殺到!
「不思議な老婆」「人形を世話するベビーシッター」「右腕のないセーター」これだけでも恐ろしい映像がよみがえってきませんか? 放送終了から20年が経過した『週刊ストーリーランドの傑作トラウマエピソードをご紹介します。
実は2年しかやっていなかった! トラウマ級の名作を量産し続けたスタッフたち

トラウマ系アニメやマンガは多くありますが、毎週のように視聴者に忘れ得ぬ恐怖体験を植えつけていた番組がかつて放送されていました。1999年10月14日から日本テレビで放送が開始された『週刊ストーリーランド』です。視聴者から寄せられた珠玉のストーリーを短編アニメにして放送するという斬新な番組でした。番組の放送終了から20年となる2021年現在、未だにソフト発売はありません。傑作の記憶を呼び覚ますべく、視聴者を恐怖のどん底に陥れた伝説の「トラウマ」エピソードを厳選して紹介します。
●苦情が300件以上 「危険な贈り物」
ゴールデンタイムでの放送はいささか刺激が強すぎたのが「危険な贈り物」という話。内気な女子が意中の男子へ勇気を出してセーターをプレゼントする話といえばさわやかですが、放送直後に300件以上もの苦情がきたという問題作です。もう少し詳述すれば、男子のあるひと言で主人公の女子は内気からヤンデレにタイプチェンジ。右腕しか編めていないセーターを渡すと、おもむろに凶器を取り出して……。文字だけでも十分最恐のエピソードです。
●謎の老婆シリーズより「終わらない水」
『週刊ストーリーランド』の代名詞的存在である、不思議な商品を露店で扱っている老婆のお話。意味深な商品名を尋ねると「それはお買いになった方だけが解るのでございます」返すのがお決まりでした。
さてそんな「謎の老婆」シリーズでもとりわけ恐ろしい結末を迎えたのが「終わらない水」の回。主人公のチンピラ男が小瓶に入った「終わらない水」を購入。中身の水は確かに減らない。さらにこの水にひたしたものの命もまた「終わらない」ことに男は気付くと、この水の力で病を治し、やがて新興宗教の教祖となります。しかし「終わらない水」の力は病原体自体にも働いていたことが発覚。「死ねずに苦しみだけが続く」状態となった患者たちによる終わらない報復を受け続けることになる……永遠の苦しみを与えられた者たちの地獄を描く救いのない話でした。
●目が覚めたら…「彼氏の父親を愛してしまった私」(原作:玉生洋一)
こちらはウェブショートショート小説が原作。年下の彼氏とその父親を同時に好きになってしまった女性。その事実がバレ、怒り狂った彼氏に父親と女性は廃墟に追い詰められることに。ふとした拍子に3人とも落下。病院で目が覚めるとそこには彼氏の父親の姿が。助かったのかと思いきや……戦慄のオチが待ち受けています。またシンエイ動画が手がけた独特の劇画タッチがなんとも恐怖を掻き立てます。
●実写映像が怖い…「笑わない子供」
こちらも名作エピソードです。主人公の女性が月給100万円というなんとも虫が良すぎるベビーシッターの仕事を引き受けてみたはいいものの、乳母車の中にいたのは「人形」。何かの冗談かと思えば母親はいたって真面目。恐怖にかられながらも100万円の報酬のため我慢するも、実はこの母親はある秘密を隠しており……ところどころ挿入される実写映像がこれまた不気味。オチは二段構えとなっており、少しだけ救いのある恐怖譚でした。
●あるあるとして…「自分も送ればよかった!」
最後に懐かしい『週刊ストーリーランド』のあるあるですが「自分も送ればよかった!」と悶絶することが挙げられます。視聴者から寄せられるのはオリジナルではなく「自分が知っている面白い話」がほとんど。有名なショートショートや古典落語が採用されることもしばしば。採用者には賞金が送られたので悔しさもひとしおでした。
実は2019年、HuluとTVerで厳選3本が配信されたことがある本番組。色々と権利関係が難しそうではありますが、サブスクでの配信を期待してしまいます。あなたの心に残っているエピソードはいったいなんでしょうか?
(片野)