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創刊40周年『コミックボンボン』の思い出 「ガンダム」と共に歩んできた歴史

今から40年前に創刊し、子供たちの情報発信雑誌としての地位を確立した「コミックボンボン」。子供たちを引き付けた流行と共に移り変わった誌面には、その時代を代表するさまざまな思い出がありました。

「ガンプラ」ブームに後押しされた創刊期

「コミックボンボン」で連載された『プラモ狂四郎』第5巻(原作:クラフト団、マンガ:やまと虹一/講談社)
「コミックボンボン」で連載された『プラモ狂四郎』第5巻(原作:クラフト団、マンガ:やまと虹一/講談社)

 かつて子供たちに愛された雑誌がありました。「コミックボンボン」。今から40年前の1981年10月15日に創刊され、2007年11月15日に最終号が発売されました。

「ボンボン」の創刊には、ライバルとなる「月刊コロコロコミック」の存在があります。昔からライバル関係にあった講談社と小学館は、それまでも競うように雑誌を生み出してきました。「週刊少年マガジン」と「週刊少年サンデー」、「テレビマガジン」と「てれびくん」などです。

『ドラえもん』をはじめとする藤子不二雄作品のアニメ化で勢いのあった「コロコロ」に対抗するべく、「テレビマガジン」の編集長だった田中利雄さんが初代編集長として立ち上げたのが「ボンボン」でした。当時の人気アニメだった『ドラえもん』に対抗するべく、当初はジョージ秋山先生のマンガ『スパットマンX』をアニメ化することで勢いをつける予定でしたが、諸般の事情からアニメ化には至っていません。

 そんな「ボンボン」の最初のメインコンテンツになったのが、当時、劇場公開で盛り上がっていた『機動戦士ガンダム』でした。もともと講談社で『ガンダム』関係の書籍を展開しており、さらに「ガンプラブーム」の真っただなかだったことで、人気アニメ『ガンダム』が「ボンボン」の中心となったわけです。

 これには「テレビマガジン」が『ガンダム』以前から日本サンライズ(現在のサンライズ)と良好な関係にあったことも大きな要因でした。そのため、創刊号には『太陽の牙ダグラム』のコミカライズを掲載、その後もサンライズのテレビアニメ作品を掲載したほか、映画公開時には『伝説巨神イデオン』や『クラッシャージョウ』なども掲載しています。この日本サンライズ作品との太いパイプが当時のアニメ雑誌乱立期にマッチして、本来のターゲットである小学生以外、高校生や大学生なども「ボンボン」を手に取るきっかけになりました。

 また、当時はガンプラでようやく塗装をおぼえた子供たちが多いなか、いきなり改造といった比較的難易度の高い技術が誌面にあったことも特徴です。一定以上の年齢層には簡単に思える改造も、道具も知識もない当時の子供たちにはハードルが高く、時には読者の保護者からクレームが寄せられ、なかには無駄になった材料費を請求されたこともありました。

 そんなガンプラブームをより熱狂的にするマンガが1982年2月号から連載を開始されます。それが、原作がクラフト団、作画やまと虹一先生によるマンガ『プラモ狂四郎』でした。

【画像】世代なら刺さる!「ボンボン」連載のマンガ

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