芸大・美大が舞台のマンガで描かれる、濃厚なドキュメント…『ブルーピリオド』など
2021年10月1日よりアニメ『ブルーピリオド』の放送が始まりました。同作は国内最難関の東京藝術大学を目指すアート系スポ根物語で、原作者の山口つばさ先生自身も藝大出身です。そんな『ブルーピリオド』の気になるあらすじは? また『ブルーピリオド』のように、“藝大や美大”が関連するマンガ作品もまとめてご紹介していきます。
『アオイホノオ』は島本和彦先生の自伝的作品?
2021年10月1日よりアニメシリーズが始まり、改めて注目を集めているマンガ『ブルーピリオド』。この記事では同作のあらすじを紹介するとともに、『ブルーピリオド』のような“芸大・美大”関連の他作品にも注目してみました。
物語の主人公は、成績優秀で世渡り上手な高校2年生・矢口八虎です。悪友たちと遊びながらもどこか虚しさを感じる日々を送っていたある日、美術室で出会った1枚の絵がきっかけで美術の面白さにのめり込んでいくように。そして絵を描く悦びに目覚めた彼が第一志望として選んだ大学は、国内最難関の美大・東京藝術大学でした。
入学試験まであと650日。実質倍率200倍の難関校に、果たして八虎は無事合格できるのか、美大を目指して青春を燃やす高校生のスポコン受験物語が幕を開けます。
美大受験といえば、『海月姫』や『東京タラレバ娘』などで知られる漫画家・東村アキコ先生の『かくかくしかじか』も、美大を目指す物語です。同作は東村先生の半生を描いたコミックエッセイで、主人公の名前は“林明子”、東村先生の本名です。
当時東村先生は自分の力を相当過信していたそうで、「東京の美術大学に現役合格 → 在学中に華麗に漫画家デビュー → 大学卒業と同時に結婚(相手は豊川悦司さん)」といった人生設計を本気で思い描いていました。そんな彼女の人生を大きく変えてくれた人物が、絵画教室の先生・日高健三です。のちに彼女にとって生涯の恩師となる先生です。
ジャージ姿で竹刀を持ち、鋭い眼光を放つ彼がどういった経緯で恩師となったのか。東村先生のルーツを知ることができる作品です。
対して島本和彦先生のマンガ『アオイホノオ』は、大作家芸術大学1回生の焔燃(ほのおもゆる)を主人公に描いた物語。各巻の頭には「この物語はフィクションである」と巨大な断り書きが記載されていますが、実際は島本先生の自伝的な内容です。
物語の舞台・大作家芸術大学も島本先生の母校・大阪芸術大学がモデルだと言われており、作中には同じ大阪芸術大学の同級生だった庵野秀明さんの姿も……。
藝大や美大を舞台にしたマンガには、作家の濃厚なドキュメントが凝縮された作品が多いようです。
(マグミクス編集部)