『アイの歌声を聴かせて』興津和幸、小松未可子、日野聡が語る! AIが動かす青春ドラマ
2021年10月29日に公開予定の映画『アイの歌声を聴かせて』に出演する声優の興津和幸さん、小松未可子さん、日野聡さんに、脚本の感想や演じたキャラクターの魅力などを語っていただきました。
リアルとファンタジーの絶妙な融合が新鮮だった
2021年10月29日(金)に公開予定の映画『アイの歌声を聴かせて』は、ちょっとポンコツなAIの「シオン」とクラスメイトが織りなす友情と絆のハートフルな物語です。
シオンを取り巻く主要キャラクターの声をつとめるのは、声優の興津和幸さん、小松未可子さん、日野聡さん。それぞれ、クラスの人気者「ゴッちゃん」、ゴッちゃんの彼女で気の強い「アヤ」、柔道に熱心な「サンダー」の役を担当しています。脚本の感想や、演じたキャラの魅力、感情移入したシーンなどについて聞きました。
* * *
ーー脚本について、それぞれ感想を聞かせていただけますか?
興津和幸さん(以下、興津) 爽やかで素直に楽しめる内容で、どういう絵になるのか想像を膨らませてくれる台本でした。
小松未可子さん(以下、小松) AIを題材にしているけれどSFすぎず、リアルとファンタジーの融合が素晴らしかったです。新しいエンターテインメントだなと思いました。
屋上でシオンが歌うシーンの歌詞も台本に載っていて、どういう感じになるのかなと想像していましたが、映像では想像以上の美しさと壮大さでした。
日野聡さん(同) これからの世界で「AIと向き合う」というのを真剣に考えるテーマで、しかもミュージカル調の作品です。人間に近い感情を持っていると感じさせてくれるAIという存在に興味を持ちました。
ーー演じられたキャラクターの魅力を教えてください。
興津 ゴッちゃんは学校のナンバーワンイケメンですが、彼にもナンバーワンなりの悩みがあることに気づかされました。彼は世の中を俯瞰(ふかん)して見ていながら、人とどう付き合えばいいのかを模索しています。
アヤはストレートにぶつかってきてくれるからこそ、どうしたら仲良くなれるのかと悩んでしまう。周りのクラスメイトから見たら大人かもしれないけど、実際は子供なので、その板挟みの感覚が表現できたらと思いました。
小松 アヤは第一印象がすごく嫌な子に見えるけれど、それは彼女の強さでもあると思います。ゴッちゃんとうまくいっていないところからの物語が始まりますが、恋愛に関しては一途なゆえに周りが見えなくってしまうので、彼女のいいところでもあり悪いところでもあり……魅力のひとつですね。
物語が進むと、実は彼女がよく周りを見ていたり、人の気持ちに寄り添えるところがあったりと、いいところが見えてきます。アヤと一緒にいる2人の女の子が彼女を応援してくれるのは、本当はアヤがいい子だからだと思います。
日野 サンダーはひたすら真面目で頑張り屋で、ちょっと抜けているところのあるマスコットキャラです(笑)。監督に言われたのは、シリアスなシーンでもサンダーはそこに寄りすぎないように……という点でした。深刻だけど分かっているような分かっていないようなテンションというのを意識していました。
ーー演じられたキャラに共感する部分や、ご自身と似ているところはありますか。
興津 「付き合っているけれど喧嘩している」という芝居は初めてです。喧嘩していてもお互いに気持ちがあるんだけど……という微妙なさじ加減を考えました。嫌いじゃないよね、別れてもいない。お互い気にしている……という感覚を、思春期の気持ちで演じました。
小松 アヤについては、監督からも「嫌な子には見せたくはない」と言われていました。彼女は物言いがストレートすぎて嫌味に聞こえてしまうところがあるので、さじ加減が難しかったです。
日野 サンダーは、シオンとの乱取りというドキドキするシーンがあるんですが、小悪魔的なシオンにドギマギしてしまうサンダーの姿を見ていただきたいですね。