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ファミコンの切ない体験談4つ 「ソフトだけ持ってる子」に涙…

ストーリーで泣かせにくるゲームを「泣きゲー」などと呼びますが、ゲームのストーリーではなく、ゲーム機自体にまつわる出来事で涙が出そうなくらい切ない、胸を締め付けられるような思い出をもっている方は少なくないでしょう。皆さんが共感してくれそうな、ファミコンにまつわる味わい深く、切ない話を紹介したいと思います。

ファミコンにまつわる切ないストーリー

ファミコンを持たずソフトしか持っていない人は、そのゲームにおいては達人の腕前で裏技も網羅。そのゲーム特化型のプレイヤーになる『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』画像はダウンロード版
ファミコンを持たずソフトしか持っていない人は、そのゲームにおいては達人の腕前で裏技も網羅。そのゲーム特化型のプレイヤーになる『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』画像はダウンロード版

泣かせにくるゲームを「泣きゲー」などと呼びますが、ゲーム内のストーリーではなく、ゲーム機自体にまつわる出来事で涙が出そうなくらい切ない思い出も作ってくれたのが名機「ファミリーコンピュータ」。この記事ではファミコンにまつわる、胸が締め付けられるような体験談を紹介します。

●ソフトだけを持っている友人

 ファミコン本体を買わずソフトだけを所持している友人が何人かいました。その友人はファミコン本体を持っている人の家に行き、そのソフトで遊び、そして持って帰るというプレイスタイルでした。本体を持っていた筆者はそのソフトだけを持つ友人に「じゃあボクん家にソフトを置いていけば?」と提案すると、「それはできない」との回答。自宅じゃできないのに? という言葉をぐっとこらえたのを覚えています。たぶんそれを言ってはいけない空気があったのだと思います。

●ひどい…おばあちゃん酷使未遂

 小学生の頃、おとなしい友人A君がいました。特に自己主張もせず、遊びの提案をしても断ることもなくニコニコと付き合う子でした。そのA君は『ドラクエII』を持っており、それを見せてもらいに自宅を訪問することに。A君の両親は共働きで家にはおらず、おばあちゃんだけが留守番。筆者とA君が家に入るや、A君はおばあちゃんの部屋を不躾に開け、テレビを見ます。つられて見るとそこに映るのは『ドラクエII』。ワクワクして話しかけようとすると、A君は無表情でコントローラーを操作し、何かを確認するとおばあちゃんに向かって「全然やってないじゃないか!」と怒りました。

 後で聞いた話によると、自分が学校に行っている間におばあちゃんに『ドラクエII』のレベル上げを頼んだのだそう。前日に操作のルーチンを教え、おばあちゃんも了承したそうですが、全然レベルがあがっていないどころか、プレイした様子もなかったため怒りをぶつけたのだとか。

 学校ではおとなしくニコニコしているA君が初めて見せた人間味丸出しの怒りの表情、そのうえおばあちゃんに向かって強い言葉を使うことに恐怖と戸惑いで呆然としてしまいました。

 おばあちゃんは怯えなのか、申し訳なさなのか、悲しそうな表情で「おばあちゃんだから分からないよ……」と、か細く答えたのを憶えています。おばあちゃんにとっては「ひどい」エピソードですが、子供にとってのファミコンは感情がむき出しになるほど重要な存在だったのです。

【画像】切ない思い出がこみ上げる、懐かしいゲーム機

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