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『ワンピース』泣ける別れのシーン3選 涙で前が見えない…

「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」をめぐり、主人公たちが「偉大なる航路(グランドライン)」を旅するアニメ『ONE PIECE(ワンピース)』。その旅は約1000話を数えるほどの、壮大な海の冒険です。そんな長い旅のなかでは、多くの出会いと別れがありました。この記事では、『ワンピース』のなかで泣ける別れのシーンを3つご紹介します。

涙、涙の別れに感動…絆の強さを感じる一瞬

ビビと麦わらの一味の別れが描かれる『ONE PIECE』第23巻(著:尾田栄一郎/集英社)
ビビと麦わらの一味の別れが描かれる『ONE PIECE』第23巻(著:尾田栄一郎/集英社)

 原作マンガが既刊100巻を突破した、国民的アニメ『ワンピース』。その魅力は数多くありますが、魅力的なキャラクターたちの織りなす「絆の強さ」も、そのひとつでしょう。それゆえに、別れのシーンは視聴者たちの涙を誘います。この記事では、『ワンピース』のなかで泣ける別れのシーンを3つご紹介します。SNSでも「個人的にワンピース史上もっとも泣ける」「いつ見ても顔ぐちゃぐちゃで泣く」と評判です。

※この記事は一部ネタバレを含みます

●ビビと麦わらの一味の別れのシーン(第129話)

 秘密犯罪会社・バロックワークスの暗躍を調査するため、スパイとして活動していたアラバスタ王国の王女、ネフェルタリ・ビビ(CV:渡辺美佐)。その調査活動がばれてバロックワークスに命を狙われますが、麦わらの一味に助けられ、以後も冒険を共にします。一味と共にバロックワークスの社長・クロコダイル(CV:大友龍三郎)を倒したあと、一味はビビに今後の同行を提案しますが、王女であるビビは国を出るべきか悩みます。ルフィたちは、「明日の昼、12時ちょうど、東の港に一度だけ船を寄せる」と、同行のチャンスをビビに残して海賊船に戻りました。

 翌朝、ビビは何食わぬ顔で式典の準備をしていました。始まった式典で、拡声器を通してスピーチを始めるビビ。しかし国民の前に立っていたのは、ビビの変装をした護衛隊長・イガラム(CV:園部啓一)でした。ビビは約束の港から、遠隔スピーチをしていたのです。しかしビビは、拡声器を通して一味にお別れを告げます。「冒険はまだしたいけど 私はやっぱりこの国を 愛してるから!!!!」「いつかまた会えたら!!! もう一度 仲間と呼んでくれますか!!!?」。一味はビビとのつながりを海軍に悟られないよう、並んでビビに背を向け、こぶしを突き上げて左腕の「×」印を見せます。その印は「これから何が起こっても、左腕のこれが、仲間の印だ!」と皆で話した、お揃いの印でした。ビビは笑顔で涙を流しながら、一味と同じ左腕を突き上げたのでした。

 王女として育ったビビは、ルフィたちとの冒険をとても新鮮に受け止め、王国に帰った後も目を輝かせて旅の思い出を語っていました。楽しく刺激的なルフィたちとの冒険と、大好きな王国での責務との間で、深く悩んだビビ。最終的には愛する王国を選びましたが、式典を抜け、涙ながらに仲間たちへの思いを叫びました。叫び返したい思いをこらえて、無言でビビに応えたルフィたちの背中は、言葉よりも熱い絆を示しました。海軍の砲撃が始まっても動かず、ビビに応え続けたルフィたちには、感動の涙を禁じえません。泣きながらも笑顔で一味を見送った、芯の強いビビらしい別れのシーンです。

●モンブラン・ノーランドとカルガラの別れのシーン(第189話)

 その昔、部族「シャンディア」の大戦士・カルガラ(CV:柴田秀勝)には、探検家のモンブラン・ノーランド(CV:大塚芳忠)という親友がいました。カルガラの故郷・ジャヤに流行していた疫病「樹熱(きねつ)」を鎮めるため、シャンディアは儀式を行い、娘をいけにえにしようとしていましたが、ノーランドは儀式を否定し、神と崇められていた大蛇を倒したのです。さらにノーランドは植物学者としての知識を生かし、1日で人々の樹熱を治療。カルガラと祝いの酒を酌み交わし、友情を育んだのでした。

 しかしその一方でノーランドと仲間たちは、シャンディアの先祖たちが身を宿すという「身縒木(みよりぎ)」を、感染防止のために伐採。身縒木には、ノーランドが治した「樹熱」がうつっていたのです。その目的を知らず、大切な林を切られたシャンディアたちは、ノーランドたちに冷たく当たるように。ノーランドとカルガラは分かり合えないまま、出航の日を迎えてしまいます。出航の直前、娘・ムース(CV:皆口裕子)にわけを知らされたカルガラは、全速力でノーランドの元へ走り出します。「鐘を鳴らして君を待つ!!!! またいつの日か必ず会おう!! 親友よ!!」。カルガラの叫びにノーランドは膝を折り、鐘の音を聞きながら「またいつか 必ず会おう!!!!」と叫び返すのでした。

 戦士と植物学者、部族と探検家という、相容れない属性を持つカルガラとノーランド。最初は命のやり取りをするほどお互いを拒絶していましたが、その分、打ち解けた後は唯一無二の親友となりました。誤解からすれ違ってしまったふたりですが、心の底ではお互いを思い、出航ギリギリで和解。屈強なふたりが大粒の涙を流し、お互いに呼びかけるこのシーンは、鐘の音とあいまって視聴者の涙を誘いました。すれ違っても距離が離れても互いを案じる男の友情に、心を揺さぶられるシーンです。

●ゴーイングメリー号と麦わらの一味の別れのシーン(第312話)

 CP9との戦いが終わり、海へ飛び込んだ麦わらの一味。そこには、波に飲まれてしまったはずのゴーイングメリー号(以下、メリー号)が、一味を迎えに来ていました。メリー号の無事に喜ぶモンキー・D・ルフィ(CV:田中真弓)たち。海軍からの追撃をものともせず、無事エニエス・ロビーを脱出したのでした。しかし感動の再会もつかの間、造船会社・ガレーラカンパニーの出迎えを前に、メリー号は真っ二つに割けてしまいます。ルフィたちとハードな旅を共にしてきたメリー号は、限界を迎えていたのです。

 ガレーラカンパニーの社長・アイスバーグ(CV:及川以造)に、必死でメリー号の修理を願ったルフィ。しかし、「もう眠らせてやれ」とのひと言に、「わかった」と了承します。大好きなメリー号に、自らの手で火をつけるルフィ。空からは雪が降りだし、一味は涙ながらに、燃えるメリー号を見守ります。これまでの思い出を噛みしめながら、メリー号を見守る一味。そこに、「ごめんね、ずっと一緒に冒険したかった」との声が。その声は、ずっと一緒に旅をしてきたメリー号の声でした。「今まで大切にしてくれて どうもありがとう 僕は本当に幸せだった」。メリー号は最後までルフィたちに見守られながら、その生涯を終えたのでした。

 偉大なる航路(グランドライン)に入る前から、ルフィたちと旅を共にしてきたメリー号。ルフィたちもメリー号のことを「大切な仲間」だと思っており、特にメリー号の補修を担当していたウソップ(CV:山口勝平)は、新しい船への乗り換えをめぐりルフィと大げんかをしたほどでした。燃えるメリー号を見守りながらの回想シーンでは、メロディーと歌詞が切ない挿入歌「Dear friends」が流れ、思わず涙した方もいるのではないでしょうか。避けられない別れと知りつつ、泣きながらメリー号を見送るルフィたちに、涙を禁じ得ない別れのシーンです。

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 涙なしでは見られない、『ワンピース』の別れのシーン。ご紹介しきれないのが残念なほど、本作には「泣ける別れのシーン」がまだまだ存在します。あなたの思う「泣ける別れのシーン」は、どのシーンでしたか?

(新美友那)

【画像】『ワンピース』原作、泣けるエピソードを収録(6枚)

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