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有名なのに「再登場」しないウルトラ怪獣たち。「使いづらさ」も理由の一つ?

超獣や円盤生物などユニークな怪獣たちの再登場はある?

『帰ってきたウルトラマン』に登場した「古代怪獣キングザウルス三世」。画像は「大怪獣シリーズ キングザウルス三世 Ver.2」(エクスプラス)
『帰ってきたウルトラマン』に登場した「古代怪獣キングザウルス三世」。画像は「大怪獣シリーズ キングザウルス三世 Ver.2」(エクスプラス)

 その後の『帰ってきたウルトラマン』から『ウルトラマンレオ』までの第2期ウルトラシリーズには個性的な怪獣も多く人気も高いのに、再登場の機会がなかなかありません。

『帰ってきたウルトラマン』では、「古代怪獣キングザウルス三世」が印象的です。子供のころから「四世や五世も見たい」と思っていました。また、第16話・17話の前後編で活躍しながらも、その後の登場がない「始祖怪鳥テロチルス」も、目つきがかわいくて素敵です。   

 そのほか、最近、フィギュアで立体化されてファンから注目されているのが、ウルトラマンをぎりぎりまで追い詰めた「光怪獣プリズ魔」。夜間にしか活動しないという設定で、彫刻のようなデザインと、キレイな光り方が記憶に残る怪獣です。

『ウルトラマンA』に出てくる超獣は異次元人・ヤプールの侵略兵器という設定から、これまでの再登場はほとんどヤプール絡みになっていました。しかし、この超獣たちはその原色を多用したカラーリングと、独特の重厚感があるデザインが秀逸です。なかでも、スーツアクターがふたりいた「変身超獣ブロッケン」と「最強超獣ジャンボキング」は印象的な超獣でした。そのほかにも、デザインがユーモラスな「河童超獣キングカッパー」や「獅子超獣シシゴラン」も忘れられません。

 第1期ウルトラシリーズより再登場怪獣が少ないイメージの第2期ですが、なかでも『ウルトラマンタロウ』と『ウルトラマンレオ』は特に少ないイメージがあります。

『ウルトラマンタロウ』は不気味な笑い声が耳にこびりつく「再生怪獣ライブキング」、いかにも植物怪獣といった風体が特徴的な「蔦怪獣バサラ」、タロウの首を斬るシーンでおなじみの「えんま怪獣エンマーゴ」など、面白い怪獣が多いのですが、なぜか再登場はありませんでした。

 その後の『ウルトラマンレオ』でレオが戦った怪獣といえば、通り魔宇宙人こと「ツルク星人」や、悪魔の惑星ブラックスターからやってきた「円盤生物」たちが比較的ポピュラーですが、第1話でその後レオの師匠になるセブンを再起不能にした「双子怪獣ブラックギラス&レッドギラス」を忘れてはいけません。レオの故郷を滅ぼした宿敵・マグマ星人がセブンを倒したように勘違いする人もいますが、実際に手を下したのはこの2匹。上司に手柄を横取りされた部下みたいで可哀想です。

 もう一体、トラウマになっている人も多いであろう、MAC隊員を基地ごと丸呑みして全滅させた「円盤生物シルバーブルーメ」も、再登場しないのが不思議なくらいインパクトがありました。ソフビにでもなれば、再びあのまがまがしい姿が見られるかもしれません。

『ウルトラマン80』ものちに再登場した怪獣は少ないのですが、印象的な怪獣がたくさんいます。いかにもロボット怪獣というデザインが魅力の「四次元ロボ獣メカギラス」、宇宙の悪魔と言われて恐れられていた「テレパシー怪獣デビロン」、そして最終回に登場しながらも80と戦うことのなかった「冷凍怪獣マーゴドン」など、商品化に恵まれていないながらもカルトな人気のある怪獣が多くいました。

 オーストラリアで制作された『ウルトラマンG』の怪獣は名前だけの引用はありますが、いまだに他作品で再登場した怪獣はいません。「邪悪生命体ゴーデス」や、「伝説深海怪獣コダラー」と「伝説宇宙怪獣シラリー」など、出てくれば盛り上がる怪獣は多くいるのに残念です。

 アメリカ制作の『ウルトラマンパワード』に出てくる怪獣は基本的に『ウルトラマン』のリファイン怪獣なので、再登場は難しいかもしれません。前述したパワードダダは、『ウルトラマン』の方は宇宙人、パワード版は電子生命体という違いがあるから登場させやすかったのでしょう。

 まだまだ再登場してほしい怪獣や宇宙人はほかに多くいるのですが、昭和ウルトラシリーズだけで文字数がいっぱいになってしまいました。ウルトラ怪獣の話題は、本当に語り始めるとなかなか終わりませんね。

(加々美利治)

ユニークなデザインや戦闘スタイルでインパクトを残したのに……再登場なしの怪獣たち(4枚)

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