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円谷プロの影のヒーロー『ミラーマン』最終回 主人公の京太郎を襲った「切ない結末」とは?

円谷プロが制作した特撮ドラマ『ミラーマン』は、2021年12月で放送開始から50周年を迎えます。鏡を使って変身するという、子供にも分かりやすいギミックで人気だったミラーマンですが、最終回でどうなったのかは意外と覚えられていません。今回は、鏡をモチーフにした「影のヒーロー」ミラーマンの魅力と予想外だった最終回を振り返ります。

放送開始から50年のメモリアルイヤー

円谷作品のなかでも人気の高い『ミラーマン』。画像は「ミラーマンVOL.7【DVD】」(東映)
円谷作品のなかでも人気の高い『ミラーマン』。画像は「ミラーマンVOL.7【DVD】」(東映)

 本日11月11日は何の日かご存じでしょうか? 最近は「ポッキー&プリッツの日」として覚えられていますが、「11」と「11」が左右対象なことから「鏡の日」としても知られています。そして、鏡をモチーフにしたスーパーヒーローといえば、円谷プロが制作した特撮ドラマ『ミラーマン』です。

 主人公の鏡京太郎が鏡に向かって変身する『ミラーマン』は、1971年12月5日から翌1972年11月26日までフジテレビ系で全51話がオンエアされました。今年で放送スタートから50年を迎えることになります。

 特撮ドラマ界のマエストロ・冬木透氏が作曲した主題歌「ミラーマンの唄」はとても軽快で、耳なじみのよい曲でした。歌詞は「いまだ!キックを使え!目だ!」と、怪獣相手とはいえ少々物騒でしたが。

 同じく円谷プロが制作し、1971年4月2日から放送が始まっていた『帰ってきたウルトラマン』(TBS系)とともに、第2次怪獣ブームを牽引した『ミラーマン』ですが、最終回がどんな終わり方だったのかは、あまり知られていないように思います。放送50周年を機に、『ミラーマン』の光と影の世界を振り返ってみたいと思います。

鏡がない密室でどうやって変身する?

 毎朝新聞のカメラマンとして働く鏡京太郎(石田信之)は、地球人である母親と二次元の世界から来た父親との間に生まれた若者です。自分の生い立ちに悩む京太郎でしたが、侵略者インベーダーから地球を守るため、御手洗博士(宇佐美淳也)率いるSGM(サイエンス・ガード・メンバーズ)とともに戦うのでした。

 ミラーマンには「ミラーナイフ」などの必殺技がありますが、弱点もあります。鏡か鏡のように光を反射するものがないと、京太郎はミラーマンに変身することができません。第8話「鋼鉄竜アイアンの大逆襲」では、インベーダーからその弱点を突かれます。

 母親のことを憎んでいた京太郎は、インベーダーに挑発され、鏡のない密室に閉じ込められることに。自分の愚かさを京太郎は悔やみ、ボロボロと涙をこぼします。そのとき、流した涙が光を反射していることに京太郎は気付き、涙を鏡の代わりにしてミラーマンへと変身を遂げるのでした。

 8話以外でも、鏡のないシチュエーションで京太郎がどうやって変身するのかハラハラする場面は多く、子供たちの目線を釘づけにするサスペンス演出に優れた特撮ドラマでした。

『ミラーマン』の斬新な設定や怪獣たちの特徴がまとめて分かる公式ムック(5枚)

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