ウルトラシリーズで「こっそり変身」するためのさまざまな苦労!最適な場所は戦闘機?
ウルトラシリーズの魅力のひとつは変身シーンです。仮面ライダーや戦隊シリーズと違い、仲間たちにも正体を明かせないため「こっそり変身」する必要があるウルトラヒーローたちですが、誰の目にもつかない場所選びは意外と大変。そんなウルトラシリーズならではの変身場所、方法を紹介します。
変身は戦闘機内が便利?
歴代のウルトラマンたちにとって、変身場所は大きな問題となってきました。普段は防衛チームに所属し活動している彼らは、正体を仲間に知られてはいけないため、人目につかない場所に移動して変身する、という方法が伝統になっています。もし仲間たちにウルトラマンであることがバレてしまうと、人間の姿でいる時に敵に狙わてしまいますし、作品によっては「地球を去らなければいけない」というウルトラルールも存在していました。
それでも「ウルトラマンであることを共有していた方が連携しやすいのでは?」と思いますが、むしろ逆のようです。『ウルトラマン』第37話「小さな英雄」では、科学特捜隊のイデ隊員は最初からウルトラマンをあてにして全く戦おうとしませんでした。その様子を見たハヤタ隊員は、あえてウルトラマンに変身せず、イデ隊員に喝を入れます。地球を守るのはあくまで人類であって、ウルトラマンへの甘えをなくさなくてはならないという判断でした。
とはいっても、ピンチの際にはやはり変身しなければいけません。しかし普段は防衛チームとして仲間と行動しているため、人目につかない場所に移動するのも大変です。シリーズを見てきたファンならお気づきの方も多いと思いますが、変身場所にはいくつかのパターンが存在しています。例えば、一緒に行動していた隊員が怪獣の攻撃で気絶しているスキに変身、仲間たちが怪獣に気を取られているうちにこっそり抜け出して変身するなど……。
さらに定番のひとつには、戦闘機の操縦席で変身するパターンがあります。ひとりで乗っている時はこのコックピットが誰の目にもつかない「ちょうど良い個室」として活用されています。『ウルトラマンメビウス』では第29話でミライが正体を仲間に明かしますが、それまでの28話のうち7話は操縦席から変身していました。
『ウルトラマンA』も戦闘機がよく活用された作品でした。TACの隊員である北斗星司と南夕子が、それぞれのウルトラリングを合わせることで変身できるウルトラマンAは、ふたりが同じ場所にいなければいけないため「苦労も2倍?」かと思いきや、隊員ふたりで行動するので逆に怪しまれず意外と都合が良いようです。
しかし、離れた場所や別々の戦闘機に乗っている時はよく無理やり「脱出!」するシーンが見られました。北斗隊員が怪獣に捕まった際には夕子隊員が脱出装置を使って勢いよく駆けつけ変身。また、北斗隊員が墜落しそうになった際に脱出装置を使って落下すると、どこからともなく夕子隊員が飛んできて空中で変身するという演出もありました。