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『リバイス』で注目された仮面ライダーの怪人モチーフ御三家 クモ、コウモリ、そして…

仮面ライダーシリーズの1話に登場することの多い、クモがモチーフの怪人たち。続いてコウモリがモチーフの怪人が登場するのが定番ですが、実は彼らに次ぐ第3の存在がいることをご存じでしょうか?

「クモ」と「コウモリ」はなぜ別格?

『仮面ライダー』第1話から登場する伝統の敵・蜘蛛男。画像は「【蜘蛛男(再生)】 HG仮面ライダー classic壱」(バンダイ)
『仮面ライダー』第1話から登場する伝統の敵・蜘蛛男。画像は「【蜘蛛男(再生)】 HG仮面ライダー classic壱」(バンダイ)

 仮面ライダーシリーズの怪人で比較的、登場頻度の高い「クモ」と「コウモリ」の怪人たち。なぜ、よく登場するのでしょうか? それはシリーズ最初の作品である『仮面ライダー』をひも解くと、容易に答えが見つかります。

『仮面ライダー』第1話の怪人が「蜘蛛男(くもおとこ)」で、第2話が「蝙蝠男(こうもりおとこ)」(劇中では人間蝙蝠とも呼ばれる)でした。石森章太郎(当時)先生の原作マンガでも同様の順番で仮面ライダーと戦っています。仮面ライダーと戦った最初と二番目の怪人だったのです。

 これ以降、「シリーズの原点に返る」といった意味合いの強い作品では、クモとコウモリの怪人は同じく最初と二番目のポジションを与えられることが多くなっています。シリーズで初めて企画書に「原点回帰」と明言された『仮面ライダーアマゾン』でも、第1話がクモ獣人、第2話が獣人吸血コウモリでした。

 また、一度シリーズが終了してリスタートする形で始まった1979年の『仮面ライダー(スカイライダー)』第1話の怪人はカメレオンがモチーフのガメレオジンでしたが、第2話でクモンジン、第3話でコウモルジンが出てくるので、怪人の法則的には近いものがあります。雑誌企画からスタートした『仮面ライダーZX』でも第1号怪人はクモロイドになっていますが、残念ながらコウモリの怪人は登場していません。

 製作スタッフが一新された『仮面ライダーBLACK』では、これまでの法則通り第1話で倒された怪人はクモ怪人でした。一方のコウモリ怪人は第1話から登場して、セミレギュラーという形で終盤まで登場しています。

 さらにシリーズ初の劇場用オリジナル作品だった『仮面ライダーZO』では、怪人はクモ女とコウモリ男のみが登場するなど、クモとコウモリはライダーシリーズでは別格という印象を強く与えていました。

 そして平成シリーズ第1作となった『仮面ライダークウガ』でも、第1話にクモがモチーフのズ・グムン・バ、第2話にはコウモリがモチーフのズ・ゴオマ・グが登場して、中盤以降までセミレギュラーとしてクウガと戦っています。

 このクモとコウモリ怪人の関係に変化が現れたのは、平成第3作『仮面ライダー龍騎』からでした。本作では最初の怪人こそディスパイダーというクモの怪人でしたが、コウモリは2号ライダーともいうべき仮面ライダーナイトの契約モンスター。コウモリのモチーフが、怪人から仮面ライダーにまで出世したということになります。

 一方のクモも平成第5作『仮面ライダー剣』の仮面ライダーレンゲルのモチーフになりました。一作に登場する仮面ライダーが多くなった平成シリーズ以降は、クモとコウモリは怪人だけでなく、仮面ライダーのモチーフとしても使用される、さらなる別格の存在になったと言えるかもしれません。

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