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『サザエさん』訂正すべきデマ・都市伝説「飛行機が海に墜落」「みんな超高学歴」

『サザエさん』には実にさまざまな都市伝説があります。なかには半ば「事実」として広まってしまったものも。この記事ではそんなデマを訂正していきます。

『サザエさん』のウワサの多くはネット発信! 拡散されたデマを訂正

アニメ『サザエさん』 (C)長谷川町子美術館
アニメ『サザエさん』 (C)長谷川町子美術館

 世界で最も長く放送されているテレビアニメとしてギネス記録に認定されている『サザエさん』(原作:長谷川町子)。1969年の放送開始から50年以上が経過し今なお記録を更新中です。

 さて、そんな『サザエさん』には多くの都市伝説が存在します。例えば「『サザエさん』の最終回は磯野家の乗った飛行機が海に墜落し、元の生き物の姿に還る」なんて荒唐無稽なものや、ちょっとリアリティのあるものまで実にさまざまです。そのなかから、なぜだか「事実」のように広まってしまったデマを吟味し、訂正していきます。

●フネは波平の後妻説は…デマ!

 よく言われる『サザエさん』関連の雑学として「フネさんは波平の後妻」というのがありますが、こちらは公式に否定されているためデマです。この説が広く知れ渡った原因としてベストセラー『磯野家の謎』(著:東京サザエさん学会)が挙げられるでしょう。のちの「謎本」ブームの火付け役となり200万部超の大ヒットとなった同書内において、この「フネ後妻説」が紹介され一気に拡散されたのです。もし身近な人がこのデマをトリビアとして披露していたら、そっと注意してあげましょう。

●波平が京都大学出身というのはデマ! 永井一郎さんと混合?

「サザエさんの登場人物はみんな超高学歴」といううわさが一時期、大いにSNSを賑わせました。内容を一部紹介すると……「マスオ:早稲田大学、アナゴさん:京都大学、波平:京都大学、ノリスケ:東京大学」といったもの。本当なら腰を抜かすほどの超高学歴集団です。さらに三河屋のサブちゃんもまた一橋大学出身なんて話も飛び出し、これらを紹介したツイートはバズりにバズって、信じてしまう人が続出しました。

 この説はマスオさんが早稲田大学出身ということだけを除いてデマといえるでしょう。あとはほとんど二次創作とみるのが妥当のようです。何にせよ、とっつきやすい題材であるため、定期的に拡散されてしまっているのが現状です。とりわけ「波平が京都大学出身」というデマは頑固でWeb上にこびりついてなかなか払拭できません。長らく波平の声優を務められた故・永井一郎さんが京都大学出身であったことが一因といえるでしょう。

●原作でワカメとタラちゃんが薬物を使うシーンがあるというのはデマ!

 これもネットでたびたび散見されるものですが、本当であればなかなかショッキングです。ここで言われている薬物「ヒロポン」は戦後日本において大量に流通していた覚せい剤であり、1951年に取り締まられるまでは市販薬として普通に手に入れることができたもの。さてネットで問題のシーンとして紹介されているマンガを見てみると、確かにワカメとタラちゃんらしき子供たちがヒロポンの作用で「エヘラエヘラ」と笑い転げています。

 しかし、このマンガはそもそも『サザエさん』ではありません。前身マンガにあたる『似たもの一家』のワンシーンなのです。転げ回っている子供はワカメとタラちゃんではなく、トンダミヤコ、トンダカンイチという別のキャラクターです。ちなみに『似たもの一家』の主人公はアニメでもおなじみの伊佐坂先生であり、ヒロポンは彼が所持していたものでした。この伊佐坂先生が我々のよく知るアニメの伊佐坂先生と同一人物と解釈するか否かは議論が分かれるところでしょう。

 以上、世間に流布している『サザエさん』関連のデマを紹介、そして訂正してきました。「フネ後妻説」のような考察はクリエイティブで興味深いものではありますが、それがまことしやかに広まってしまうとなかなか厄介です。こうしたデマやウワサは定期的に検証する必要があるでしょう。『サザエさん』が続くかぎり。

(片野)

【画像】間違いない、『サザエさん』の書籍

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