『鬼滅の刃 遊郭編』まきを役・石上静香の演技が光るキャラ3選「下ネタの錬金術師」
『鬼滅の刃 遊郭編』のキーパーソン、音柱・宇髄天元。彼を支える3人の妻のひとり・まきを役は、石上静香さんです。石上さんは演技の幅が広く、これまでも多様なキャラクターを演じています。この記事では、石上さんの演技が光るキャラを、3作品からご紹介します。
3キャラにほぼ共通点がない、演技の幅の広さ
2021年12月12日に放送された『鬼滅の刃 遊郭編』第2話に、音柱・宇髄天元(うずい・てんげん/CV:小西克幸)を支える妻のひとり・まきをが初登場しました。まきをを演じる声優は、石上静香(いしがみ・しずか)さんです。須磨より年上で雛鶴より年下、勝ち気でちょっと短気なまきをを、石上さんはどのように演じてくれるのでしょうか。この記事では、石上さんの演技が光るキャラを、3作品からご紹介します。SNSでも「演技うまいから楽しみ」「すごく好きな声」と評判です。
●『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』華城綾女役
『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』は、同名ライトノベル(著:赤城大空、イラスト:霜月えいと/小学館)を原作としたアニメです。「公序良俗健全育成法」により、性的な言葉が禁じられた世界に対し、下ネタテロ組織「SOX」が反旗をひるがえす本作。石上さん演じる華城綾女(かじょう・あやめ)は、時岡学園高等部の生徒会副会長でありながら、下ネタテロ組織「SOX」のトップでもあります。
【本作のあらすじ】
すべての国民に、超小型情報端末ピースメーカー「PM」の装着が義務付けられた現代日本。過剰なまでの法整備とPMによる監視により、日本は世界で最も健全な風紀を手に入れていました。主人公・奥間狸吉(おくま・たぬきち/CV:小林裕介)は、風紀優良校としてトップクラスの高校・時岡学園高等部に入学。しかし、登校初日の電車内で、痴漢の疑いをかけられてしまいます。追い詰められて危機一髪と思われた狸吉の前に、突如長い黒髪の女性が現れます。振り向いた彼女は、素肌に白いマント、顔には女性用下着をつけた変態「雪原の青」でーー?
石上さん演じる綾女は、下ネタテロ組織「SOX」のトップ・雪原の青。普段は生徒会副会長として真面目に振る舞いながらも、雪原の青の時は息を吐くように下ネタを連発します。そんな二面性のある綾女の声を、石上さんは時にクールに、時に破天荒に演じています。なお、石上さんは「下ネタの錬金術師」とあだ名がつくほどの下ネタ好き。ピー音がひんぱんに入り、「よく地上波で流せたね」と言われるほどの綾女の下ネタセリフも、堂々と演じ切っています。この経験が、遊郭をメインの舞台とする『鬼滅の刃 遊郭編』でどう生かされるのか。まきをの演技に注目です。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「バンダイチャンネル」などで見ることができます。
●『ダンベル何キロ持てる?』上原彩也香役
『ダンベル何キロ持てる?』は同名マンガ(著:サンドロビッチ・ヤバ子、作画:MAAM/小学館)を原作としたアニメで、トレーニングジムに通う女子高生たちを描いた作品です。作中やエンディングテーマ後に筋トレ講座があり、キャラクターたちと一緒に筋トレできる作りになっています。石上さん演じる上原彩也香(うえはら・あやか)は、主人公・紗倉ひびき(さくら・ひびき/CV:ファイルーズあい)のクラスメイトで、実家は名門「光栄ボクシングジム」というスポーティーな女の子です。
高校2年生のひびきは、放課後の食べ歩きが大好き。フライドチキンにチョコバー、フランクフルト……。好きなものを好きなだけ食べた結果、クラスメイトの彩也香に「また太った?」と言われてしまいます。ショックを受けたひびきはスポーツクラブに通うことにしますが、そこはアスリートやプロの格闘家が通うハイレベルな「シルバーマンジム」。さらにシルバーマンジムには、才色兼備の超優等生・奏流院朱美(そうりゅういん・あけみ/CV:雨宮天)も通っています。果たして、ひびきのダイエットは無事成功するのでしょうか――?
石上さん演じる彩也香は、普段はひびきと買い食いをしたり、映画を見たりする普通の女の子です。しかし「家の手伝い」と称して、家業のボクシングジムのスパーリング補助をするなど、かなりスポーティーな一面も。割れた腹筋に興味を持ったひびきに、さまざまな腹筋運動の方法を教えます。そんな彩也香の声を、石上さんは爽やかに演じています。スパーリングのときや筋トレをするときなど、運動時の声の演技もリアルです。運動神経抜群なまきをには、一番イメージが近い役かもしれません。この作品は、「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」「Netflix」などで見ることができます。
●『魔法陣グルグル(2017年版)』ニケ役
『魔法陣グルグル』は、同名マンガ(作:衛藤ヒロユキ/スクウェア・エニックス)を原作としたアニメです。石上さんが出演する2017年のリメイク版の前にもTVアニメ、劇場アニメ化がされています。主人公と魔法使いの少女が、魔王を倒す旅に出る本作。石上さん演じる主人公のニケは、お調子者でちょっとスケベな、勇者の少年です。
【本作のあらすじ】
「勇者募集中」のおふれがきを見たニケの両親は、勇者マニアであるあまり、ニケを半ば強引に旅へ送り出します。村のしきたりに従い、ニケはまず村はずれに住む魔法オババ(CV:鈴木れい子)のもとへ。ニケはそこで、ミグミグ族の生き残りである少女・ククリ(CV:小原好美)と出会います。不思議な魔法「グルグル」を使うククリを託されたニケは、勇者を募集しているコーダイ城へ。勇者を調べるための箱・ランヤランカで、ニケは本当に勇者なのかを確かめることになります。「俺が勇者なわけないのに……」としぶしぶランヤランカに手を入れたニケでしたが、次の瞬間、勇者の証である剣が、ものすごい勢いで引き出されてーー?
石上さん演じるニケは、本当はのんびり暮らしたい普通の少年です。モンスターに攻撃をかわされまくったり、モンスターを倒しても「怖かったよ~!」と、ククリと手を取り号泣したり。お調子者でちょっと頼りないニケを、石上さんはとても少年らしい元気さで演じています。普段はそっけないものの、いざというときはククリをしっかりフォローしてくれるため、「ニケメン」という造語ができたほど。決める時はきちんと決める「ニケメン声」は、女性役の時の石上さんとは全く違う少年感がただよっています。女性声優とは気付かないほどハマり役のニケ。ぜひ一度その演技をお聞きください。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「バンダイチャンネル」などで見ることができます。
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本記事で取り上げたキャラだけでも、ほぼ共通点がないと言っていいほど、幅の広い演技力を見せる石上さん。『鬼滅の刃 遊郭編』では、運動神経抜群で勝気なまきをを、どう演じてくれるのでしょうか。石上さんの過去作品をまだ観たことがない方は、ぜひ登場前に予習してみてくださいね。
※配信状況は記事掲載時点のものです。
(新美友那)