『ワンピース』の忘れられない序盤の「ちょい寄り島」3選 島民が丸ごと敵だった?
『ワンピース』にはルフィたちが少ししか滞在していなくても、忘れがたい物語があった島が出てきます。この記事ではそのなかでも読者人気の高い珠玉の「ちょい寄り島」を紹介します。
珍獣島のガイモンさんは重要人物?
大人気マンガ『ワンピース』(著:尾田栄一郎)の麦わらの一味の大冒険は、島から島へと繋がっていきます。その滞在期間は島によって異なり、長いものなら単行本換算で10巻にわたることもあるのです。そして逆に(あくまで『ワンピース』のなかで比較して)あっさりと後にした島もいくつか存在しています。しかし、たとえ滞在時間がわずかであろうと、必ず読者の心を揺さる要素を入れてくるのが『ワンピース』です。この記事では、ルフィたちが訪れた数々の島のなかでも、読者の人気の高い「ちょい寄り島」について書いていきます。
●ガイモンさんが暮らした「珍獣島」
連載初期、単行本3巻の第22話で一味が訪れた不思議な生き物たちが暮らす「珍獣島」。ここはたった1話しか滞在しませんでしたが、読者にとっては忘れがたいスポットです。なんといっても、あのガイモンさんと出会った場所なのですから。宝箱にハマったまま20年もの間、島の番人として生き延びた男。彼が守り続けてきたという財宝の正体を知ってしまったルフィの優しさは、実に心打たれるものでした。さてそんなガイモンさんですが、彼は「ひとつなぎの大秘宝」について、作中でさらりと重要なことを言及しており、考察班のあいだでは未だに重要人物としてマークされ続けているようです。何にせよ、ガイモンさんには元気に暮らしていて欲しいというのが、読者の願いではないでしょうか。その後の扉絵連載を見る限りバギーと友達になったり、同じように樽にハマった女性サーファンクルーと出会って一緒に暮らし始めたりと、お元気そうです。
●グランドラインで最初に立ち寄った「ウイスキーピーク(サボテン島)」
偉大なる航路(グランドライン)に入ってからルフィたちがまず立ち寄ったのが、ウイスキーピーク(サボテン島)。巨大なサボテンのような岩に囲まれており、町民たちはなぜか海賊であるルフィたちを手厚くもてなします。そんな歓待してくれた町民の正体こそ、謎の犯罪組織バロックスワークスでした。王下七武海・クロコダイルが社長の組織で、今にしてみれば、なんとも懐かしい響きです。一人だけ酔いつぶれなかったゾロが「100人斬り」をするのも印象的でした。またミス・ウェンズデーの正体がアラバスタ王女ビビであることが明かされ、物語は本格的に「アラバスタ編」へと突入していくことになります。
●滞在時間は短かった「ロングリングロングランド」
「空島編」の次の舞台となったのが、ロングリングロングランドです。とにかく体の長~い動物たちと遊牧民たちが暮らす島群で、この島ではフォクシー海賊団と互いの仲間を賭けた「デービーバックファイト」が行われました。サンジとゾロのコンビによる共闘が実現したり、衆人環視のなかでルフィとフォクシーのタイマン勝負が行われたりと、これまでとは一味違うバトルが展開されました。そしてこの島の後に待ち受けるのが、ロビンの過去やフランキーの仲間入りが描かれる「ウォーターセブン編」でした。
以上、忘れがたい「ちょい寄り島」を振り返りました。有機的にその後のストーリーに結びついている島もあれば、「珍獣島」のように1話だけの登場で強大なインパクトを残した島もあります。皆さんの「ちょい寄り島」の好きなシーンは何ですか?
(片野)