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『鬼滅の刃』本編で過去が描かれなかった鬼4体「あまりにも外道」「意外にロック」

幸薄そうに見えて、まさかのロックな生きざま

●玉壺

「上弦の伍」でかなりの実力者ながら、それ以上に強烈なビジュアルと性格が話題になった玉壺(ぎょっこ)。「刀鍛冶の里編」では、里の人間たちを壺に詰めて芸術品として見せびらかすといった外道ぶりを見せました。彼は人員交代が起きる前の上弦の鬼のなかでは、唯一作中で過去が明かされていないキャラクターです。

 しかしその後、公式ファンブックで玉壺の過去が明らかに。彼の本名は益魚儀(まなぎ)で、漁村で暮らす男でした。幼少期から違う魚を縫い合わせる、うろこや骨を壺に入れて「芸術」として愛でるなど、変態性を発揮しており、魚をモチーフにした血鬼術や壺に入った体の原点はここにあるようです。そして、両親の水死体まで芸術品とみなしたり、自分を馬鹿にした子供を殺害して壺のなかに入れて飾り付けたりと非道の限りを尽くし、村人たちから半殺しにされたのちに無惨に鬼にされました。

 霞柱・時透無一郎との戦いもどこか漫才のようにユーモラスだった玉壺ですが、こんなサイコパスすぎる過去を明かされては笑えるものも笑えなくなるので、本編では省略されたのかも知れません。

●鳴女

 鳴女(なきめ)は、「パワハラ会議」の場面から登場する、無惨のお気に入りの鬼です。最初は十二鬼月にすら入っていませんでしたが、「刀鍛冶の里編」で半天狗が倒されてからはいきなり「上弦の肆」に抜擢されました。彼女の血鬼術は無惨の本拠地ともいえる「無限城」を操る能力。琵琶を鳴らすだけで城の部屋などを自在に移動・操作でき、選んだ対象をなかに入れたり別の場所に送り届けたりすることもできます。

 鳴女のバックボーンは描かれず、上弦のなかではいちばん影が薄くなってしまった彼女ですが、2021年2月に発売された最後の公式ファンブック「鬼殺隊最終見聞録・弐」で衝撃の事実が明らかになります。

 人間時代から琵琶奏者だった彼女は、舞台用のお気に入りの着物を勝手に売られたことから夫を殺害、その直後の演奏がかつてなく好評だったために、それから琵琶を弾く前は必ず誰かを殺すようになりました。そして、ある時ターゲットとしてたまたま無惨を襲ってしまい、その根性を買われて鬼にされた……というのです。

 鳴女という名前や幸薄そうなビジュアルに反して、生前からすでに鬼のような行為をしていた彼女は、一部のファンから「ロック」「メタルモンスター」など、ネタ込みで愛されているようです。

(マグミクス編集部)

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