サンタさんがくれた「コレジャナイ」ゲームソフトの悲劇 『ポケモン』が欲しかったのに?
サンタさんが間違えがちなソフトはほかにも
TVゲームに詳しくない方にとって、分かりづらいタイトルはほかにもあります。たとえば『源平討魔伝』と『月風魔伝』です。
どちらもファミコン用ソフトとして発売されましたが、前者はアーケード版が横スクロールアクション、ファミコン版はRPG。と、ゲームジャンルも異なるうえ、後者は前者の影響を受けて製作されたアクションゲームです。説明して、なおややこしいのですから、当然サンタさんが間違えてしまうのもうなずけます。
また、「桃太郎電鉄」シリーズは今なお愛されるボードゲームの金字塔ですが、同じ(旧)ハドソンからは、RPG『桃太郎伝説』も発売されていました。複数人で盛り上がるボードゲームとひとりで熱中するRPGでは遊びかたも違うので、間違えてしまうと子供のショックははかりしれません。とはいえ、「電鉄」と「伝説」を間違ってしまったことでサンタさんを責めるのは、少しばかりかわいそうです。
ほかにも『たまごっち』と『ぎゃおッPi』、『デジタルモンスター』と『ヨーカイザー』など……。クリスマスの朝に発覚する「認識のズレ」の例はキリがありません。
しかし、欲しかったタイトルとは違ったとしても、子供はプレゼントされたからにはプレイします。クリスマスもひと段落ついた年末に漂う、のんびりした空気も手伝い「ゲームを好きなだけやっていい」特例のもと、思わぬゲームにどハマりしてしまうことも珍しくはありませんでした。
今は、ソフトもダウンロード購入ができ、希望と異なったソフトが選ばれるリスクは随分と減ったようにも思います。子供と確認しながら間違いのないゲームタイトルを選べることもできますが、思いがけないプレゼントから新しいゲームジャンルを開拓する機会が減ったことも事実でしょう。
クリスマスの思い出も遠い昔の話。すでに社会人になった方は、子供の頃と同じほどゲームに時間を割くことができるわけではありません。
久々にコントローラーを握ろうと思い立っても、新作タイトルが目白押し。どこから手をつければいいか分からない方は、このクリスマスにあえて、これまで手にすることのなかったゲームタイトルを自分用に購入してみるのも面白いかもしれません。
子供の頃の「コレじゃない!」記憶を蘇らせると共に、新しいゲームの魅力に出会えることも、「自分へのクリスマスプレゼント」と捉えられるのではないでしょうか。
(ふみくん)