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「人数制限」設けて開催の「コミックマーケット99」 会場で感じたプラス面とマイナス面

人数対策のもたらした好影響と悪影響

C99会場への広告出稿はあるものの、空きスペースも目についた
C99会場への広告出稿はあるものの、空きスペースも目についた

 参加人数の減少は見た目にも顕著でしたが、それでも人気のある企業ブースやサークルは活況を呈していました。特に企業ブースでは例年『Fate/Grand Order』で盛況を誇っていた「TYPE-MOON」が、今年は待望のリメイク版が発売された『月姫』を前面に押し出しており、圧倒的な人気を見せていました。

 個人ブースにおいては『Fate/Grand Order』がやはり高い人気で、開場時間から午後まで列が絶えないサークルも複数ありました。

 しかし、参加人数の制限は厳しい状況も招いています。特に目立ったのが広告の減少です。例年は東館の通路に垂れ幕状の広告が大量に出稿されていましたが、今回は数が非常に少なくなっていました。西館は東館よりも若干量は多めではありましたが、それでもやはり例年と比較するとかなり減少しており、出稿スペースの空白も目につきました。

 そのような状況でも、今回企業ブース出展を見送ったYostarが『アークナイツ』や『ブルーアーカイブ』の広告を多数出稿し、注目を集めていました。また、『Fate/Grand Order』からは2021年に実装された「コヤンスカヤ」が柱広告として登場し、柱の各面に描かれた異なる衣装のコヤンスカヤを多くの人がスマートフォンで撮影していました。

 個人のブースも一部を除けば参加人数の減少で大きな影響を受けています。サークル「放蕩オペラハウス」代表のワダツミ氏は「今回はグッズの種類をだいぶ絞りました。売れ行きは以前の半分ほど。少量生産だと製造費が高くなるため数を作らざるを得ないので、赤字ですね」と話し、厳しい状況であることを明かしました。

 感染対策に力を入れ、参加人数の制限がもたらしたプラス面とマイナス面を体感した「C99」。今回の経験を活かして、次回以降のコミックマーケットがより繁栄することを願ってやみません。

(早川清一朗)

【画像】「コミケ99」会場を彩る『Fate』『ホロライブ』などのキャラクター(10枚)

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