強いのに不遇な扱い? ジャンプ作品の「かませ犬」キャラ4人 負けすぎてスピンオフまで
長期連載されたジャンプの人気バトルマンガには、「強いはずなのによく負けてしまうキャラ」がたびたび登場します。作中のパワーインフレについていけなかったり、現場に駆けつける主人公の前座役になってしまったり……。今回はジャンプの「実力者かませ犬キャラ」を4人紹介します。
負けすぎてフィギュアまで作られた?
「週刊少年ジャンプ」で人気が出る作品はバトルマンガが多く、長期連載になるとキャラもどんどん増えていきます。そして敵もどんどん強くなっていくという「パワーインフレ」が起きると、どうしても主人公チーム側に「負けキャラ」「かませ犬キャラ」が出てきてしまうのが宿命です。今回は、ジャンプの名作バトルマンガの悲しき「かませ犬要員キャラ」を紹介します。
●『ドラゴンボール』のヤムチャ
「かませ犬キャラ」としてあまりにも有名なのが『ドラゴンボール』のヤムチャです。彼ほど不遇な扱いを受けた戦士はいないのではないでしょうか。『ドラゴンボール』はパワーインフレが激しい作品なので、亀仙人や天津飯やピッコロなど初期は強キャラだった面々がだんだんやられ要員になっていくことが多いのですが、ヤムチャだけは初期からほとんど負け要員として扱われていました。
少年期の悟空との初対面こそ引き分けのような形ですが、2戦目は普通に負けます。その後の3回の天下一武道会でも、毎回修行してパワーアップしているにもかかわらず、ジャッキー・チュン(亀仙人の変装)、天津飯、シェン(神様が乗り移った人間)と、大会の目玉となる超強敵と当たってしまい、足を折られたり、金的を食らわせられたりと散々な負けっぷりを見せました。予選のザコ相手には普通に勝っているのがまた悲しいです……。
そして、ヤムチャが「かませ犬」としてマンガ史に永遠に名を刻んだのが、サイヤ人のベジータとナッパが地球に襲来した際の「VSサイバイマン戦」でしょう。
サイヤ人側がお遊びとして出してきたサイバイマンをまず天津飯が倒した後、ヤムチャは2戦目に名乗りを上げ、
「オレにやらせてくれ ここらでおあそびはいいかげにんしろってことをみせてやりたい」
とカッコいいセリフを放ちます。そして、戦い自体はヤムチャが優勢に進め、とどめを刺したかのように見えたのですが、死んだと思ったサイバイマンがヤムチャにいきなり飛びついて自爆。地面にうずくまって息絶えるヤムチャの衝撃的な姿は、その後さんざんネタにされ、このポーズのフィギュアまで発売されてしまいました。
初期メンバーとして登場し続け、まじめに修行もして、おそらく地球人としては屈指の強さになっているのに、ヤムチャはずっと不遇な扱いです。しかし、2017年には『DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件』というスピンオフギャグマンガまで作られるなど、ある意味ネタキャラとして愛され続けています。ちなみに、アニメでは界王星にて死後のリクームと戦って勝利するなど、少しフォローが入っていました。