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『ジョジョ』の難解なスタンド能力 初見では理解不能?敵を爆発させ時間が戻る…

吉良吉影の「バイツァ・ダスト」の縛りが多すぎる!?

●2体の『レクイエム』

 第5部終盤の「K・クリムゾン」戦で誕生する「シルバー・チャリオッツ・レクイエム」と「ゴールド・E・レクイエム」。第5部のクライマックスなので詳細は伏せますが、まず「チャリオッツ・レクイエム」は本体であるポルナレフの意思ではどうすることもできない暴走したスタンド能力です。このスタンドは、近くいた者の魂を入れ替えて、「映画『転校生』状態」にする能力を持っています。これによって、「見た目がナランチャで魂はジョルノ」というような状態になり、ストーリーがさらに複雑化しました。

 そしてクライマックスで出てくるジョルノの「ゴールド・E・レクイエム」もまた難解です。コミックスでは「攻撃してくるものの動作や意志の力を全てゼロに戻す」などと解説されており、このスタンドの力によりディアボロは第2部のラスボス、カーズを超える悲惨な結末を迎えます。

●吉良吉影の「バイツァ・ダスト」

 第4部のラスボス・吉良吉影のスタンド「キラークイーン」には、3つの能力があります。ひとつめは、触ったものを爆弾にし、自分の意思で起爆できるという「第一の爆弾」。そして「第二の爆弾」と呼ばれる能力「シアーハートアタック」は、スタンドの左手から分離した爆弾戦車が熱感知で対象を自動追尾し爆発させます。そして問題なのは「第三の爆弾」である「バイツァ・ダスト」で、この能力はとにかく複雑でわかりづらいのです。

1.自分(吉良)以外の人物に、バイツァ・ダストを仕掛ける
2.仕掛けられた人物に、他者が吉良についての質問をしたり、仕掛けられた人物が吉良のことを話したりすると、聞いた側、知った側の瞳にスタンドが乗り移り爆発
3.爆発後、1時間ほど時間が戻り、同じ運命が繰り返される。2周目以降の運命で仕掛けられた側が起爆のきっかけに気づき1周目と違う行動をとったとしても1周目で殺された者が「爆死する」という結末は回避できない
4.繰り返される運命の記憶はバイツァ・ダストを仕掛けられた者のみ認識しており、吉良を含む他者はその記憶はない
5.爆発を回避するには「爆発する前」に吉良がバイツァ・ダストを解除する以外にない
6.バイツァ・ダスト起動中は、吉良のそばにキラークイーンはいない(近接戦はできない)

 これは吉良を捜索している東方仗助らから身を守るために、手がかりとなる少年、川尻早人に仕掛けられました。極めて複雑ですが仕掛ければ勝手に自分を守ってくれるという便利な能力です。しかし、早人の機転や吉良自身の油断などの要素が重なり破られています。「バイツァ・ダストの存在意義よ……」と考えさせられるスタンドでした。

『ジョジョ』の難解スタンドを4体紹介しましたが、難しすぎてこのコラム自体がきちんと伝わっているかが心配です。

(南城与右衛門)

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