『ジョジョ』に登場する、ひどい目にあった犬たち 「意外な人物」に救われた例も
モブの犬たちはさらに悲惨な目に?
●つるぎの愛犬・岩助
8部『ジョジョリオン』に登場した岩助は、東方つるぎの愛犬です。八木山夜露が持っていたフルーツで岩化していた状態から治った謎の犬として登場しましたが、のちに空条仗世文と吉良吉影が「新ロカカカの実」で「等価交換」によって混ざった時に、実の破片を偶然食べて岩化していたことが明らかになりました。特に説明がありませんでしたが、壁をすり抜けるなどの描写があったのでスタンド使いと思われます。プアー・トムの気圧を操るスタンド「オゾン・ベイビー」に襲われた際に目玉が飛び出るなどの重傷を負いましたが、最終話の最後のコマにも登場するなど、「ジョジョ」の犬では珍しく最後まで生き残りました。
●その他のモブ犬たち
ここまで紹介した犬たちはストーリーにも関係した犬たちでしたが、単に悪役の餌食になった犬も多数登場しています。
1部でたった2ページだけ登場し、ゲスいセリフだけを残してディオに「生きる価値なしだな」と踏みつぶされた人面犬、3部の承太郎とラバーソウルとの戦いでスタンド「イエローテンバランス」の能力に巻き込まれて首がちぎれた犬・ポッキー、「死神13」との戦いで花京院の目の前で顔を鎌で切り裂かれた犬、DIOの屋敷に忍び込んだせいでペットショップに血祭りにあげられたでか犬のチビとブチ、4部で飼い主がフンを片付けなかったせいで片桐安十郎に「いい気になってんな」と顔を食いちぎられたブルドッグ……などなど、どの犬もとんでもない目に遭わされました。
ちなみに、2部ではラスボスのカーズが人間に対する非情さがウソのように子犬を助ける場面がありました。また4部ではトニオ・トサルラディーが、億康が食べる予定の「仔羊背肉のリンゴソースがけ」を檻に入れた子犬に食べさせ、その犬の腸が飛び出すという恐ろしい場面がありましたが、最終的にはこの犬は億康と同じようにお腹の調子を治してもらったことになるので、むしろ得をしています。しかし、この犬自身も一度は「このまま死ぬのか……」と絶望したことでしょう。
荒木先生はホラー映画が大好きで『ジョジョ』のなかでも数々のホラー演出が登場します。作中で犬たちがひどい目にあうのも、ホラーの定番を取り入れた結果かもしれません。同作では犬だけでなく、猫、カエル、鳥、カブトムシなどいろんな生物が複数回ひどい目にあっていますが、またの機会に取り上げたいと思います。
(マグミクス編集部)