パンを買えないサラリーマンが不憫! 接客業「あるある」が詰まった『がんばれ! コッペパンわに』
読者から「パニくんの優しさにほっこりした」と人気の高いエピソード「そっくりのお客さん」を収録した『がんばれ! コッペパンわに』の書籍が発売。気弱なパニくんとちょっと強気なお友達の日常を描く作品です。作者・類さんにお話を聞きました。
パニくんの優しさが胸にしみる! 心も体も温まる、おつカレーパン
ふわふわ街にある一軒のパン屋さん「ベーカリーわに」。店主は不思議な生き物・コッペパンわにです。ある日の夕方、ひとりのサラリーマンがパンを買いにやってきました。しかし、運の悪いことにパンは売り切れてしまっていました。翌日、パンを買うために再び訪れたサラリーマンでしたが……。
漫画家・類さん(@ruuiruiruirui)によるマンガ『がんばれ! コッペパンわに』は、ちょっと気弱なコッペパンわに・パニくんが営む、パン屋さんでの日常を描く物語です。
かわいらしい絵のイメージを裏切る、社会でのストレスがリアルに描かれています。押しが弱いコッペパンわにですが、少しずつ自分の意見を言おうと頑張る姿に勇気づけられます。また、登場するパンは見た目がかわいらしく、でき立てのパンから立ち上る湯気の描写がとてもおいしそうです。
ファンシーなのにやってくるお客さんだけはとてもリアルな『がんばれ! コッペパンわに』。接客業を経験した類先生だからこそ描くことができる「あるある」がつまっていて、ファンから「めっちゃ分かる!」と共感の嵐が起こっています。2022年1月13日に発売された書籍について、作者の類先生にお話を聞きました。
――単行本が2022年1月13日に発売されます。今の心境をお聞かせ下さい。
類先生(以下、敬称略) 『がんばれ! コッペパンわに』はファンの皆さんの応援によって今まで描き続けることができました。グッズ化やLINEスタンプなど色々な要望をいただいていますが、単行本もそのひとつでした。ひとつでも希望にお応えすることができ、うれしく思っています。
――主人公の「コッペパンわに」は、コッペパンとワニ、という変わった組み合わせです。このキャラクターを思いついたきっかけはありますか。
類 保護猫との暮らしを描いた『茶トラのやっちゃん』の絵柄が確立した時に描き始めた落書きのひとつが、「コッペパンわに」でした。もとはワニをモチーフにしただけのキャラクターとして描いたのですが、名前を考える際に「まるまるしていてコッペパンみたいだな……」という印象から「コッペパンわに」が誕生しました。
――第1巻に収録されている「そっくりのお客さん」は、コッペパンわにの優しさにほっこりするエピソードで、ファンから特に人気の高い作品です。ほかにも、類さんがおすすめするコミックスの見どころを教えて下さい。
類 読みはじめは、気弱なコッペパンわにが色んなトラブルに苦しんだり、優しいお客さんに助けられたりするお話が多いのですが、ところどころにコッペパンわにの成長が見られる描写を練りこんでいます。タイトルのようにコッペパンわにを応援しながら、彼の成長を見守るように読んでもらえたらうれしいです。
――作中に登場するおいしそうな数々のパンが登場しますが、類さんのお気に入りのパンはありますか。
類 私のお気に入りは「ホイップサンドわにパン」です。シンプルだけどオリジナリティがあって、シークレットというのも魅力的ですよね。コッペパンわにに振舞ってもらえたら、シュガーさんのような反応をしてしまいそうです。
――最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします。
類 書籍化になるまでコッペパンわにを応援してくださって、感謝の気持ちでいっぱいです。もっとたくさん楽しんでもらえるように色々考えていますので(マンガもそれ以外も)、これからも応援よろしくお願いします!
●類先生 過去のインタビュー
開店前なのに客が「入っていい?」ワニの店主が頑張るパン屋さん、毎回ピンチ!
威嚇してくる保護猫、本当になつく? 思いを作者に聞く『茶トラのやっちゃん』
(マグミクス編集部)