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「実は私も!」マンガを描いていたアイドル、芸人、文豪たち 意外だったデビューの経緯

『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』などの大ヒット作が続き、これまでにないほど注目されているマンガ界。「漫画家」という職業は今や憧れ中の憧れです。そんななか、実はそれぞれの分野で名を成していながら、漫画家の顔を持つ有名人もいることをご存じでしょうか?

みんなマンガを愛して大人になった……から描いた!

ひとりの少女の孤独を描いた井口昇の原作を中川翔子がマンガ化した『脳子の恋』(太田出版)
ひとりの少女の孤独を描いた井口昇の原作を中川翔子がマンガ化した『脳子の恋』(太田出版)

 2021年に発表された「小中学生のなりたい職業」の堂々1位は「漫画家(アニメーター・イラストレーターを含む)」でした(「キッズ@nifty」調べ)。大好きなマンガを自分でも描いてみたいという想いは、子どもに限らず大人も胸に秘めているようで、本業で名を成した上に漫画家の顔を持つ有名人もいます。

 たとえば、お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎さんは、コミック『大家さんと僕』で手塚治虫文化賞短編賞まで受賞してしまいました。他にも、漫画家の顔をもつ意外な有名人をご紹介しましょう。

●荒木飛呂彦先生も絶賛の才能……中川翔子

 まずは、マンガや特撮、コスプレなど、オタク文化好きを公言する「しょこたん」こと中川翔子さん。イラストの腕前はよく知られていますが、実は漫画家としてプロデビューもしているのです。デビュー作は2007年に太田出版発行の季刊誌「hon-nin」で連載したパニックホラーマンガ『脳子の恋』(原作:井口昇)で、単行本化された際の帯には荒木飛呂彦先生の「まさに妄想の恋愛。しょこたんが描くとエンターテインメントへと昇ります」との推薦コメントも寄せられました。

 現在も女性向けサイト「telling,」でマンガエッセイ『中川翔子のナントカな日常。』を連載中。しょこたんは、小さい頃から絵を描くこと、特に好きな漫画家の作品を模写することが好きだったということで、マンガのなかには楳図かずおタッチ、藤子不二雄タッチ、美内すずえタッチなどのコマが挟み込まれ、絵達者ぶりとリスペクトが感じられて、思わずにやりとしてしまいます。

●少女漫画家は現役ジャニーズアイドル!……高橋海人

 かのジャニーズ事務所にも、漫画家の顔を持つ現役アイドルがいます。「King&Prince」のメンバーで、ドラマなどでも活躍しているキラキラ王子さまの高橋海人さんです。

 高橋さんが描くのはなんと少女マンガ。意外にも思えますが、たとえば『北斗の拳』のような漢マンガを描いていたとしたらまったくイメージが合いませんから、王子様的にはぴったりなのかも。なんでも、2才年上のお姉さんの影響で小さい頃から少女マンガが大好きだったのだそうです。高橋さんは少女マンガの魅力について、「恋に関して女の子の理想が詰まっているところ」だと語っています。

 彼の漫画家デビューは意外な形で叶いました。高橋さんの少女マンガ好きを知ったマンガ雑誌「ベツコミ」が、漫画家になるためのノウハウを学ぶ連載「アイドル、ときどき少女まんが家」を企画。高橋さんはその連載で、1年間、現役漫画家の先生たちから、キャラ設定やネームの作り方などを学び、2019年に『僕のスーパーラブストーリー!!~王子と男子は紙一重!?~』で晴れて漫画家デビューを果たしたのです。

 高橋さんは現在、『ジャニーズと僕』を連載中。この作品ではノンフィクションにこだわっているそうで、描かれる「King&Prince」メンバーのリアルな日常生活は、ファンにはたまらないでしょうね。

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