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盛り上がるジャンプの「敵vs敵」の戦い 実力者同士、主人公と違う容赦のなさも魅力

敵の敵は味方?それともやっぱり敵?「週刊少年ジャンプ」のバトルマンガ、スポーツマンガで盛り上がった敵同士の戦いは、主人公たちにはできない卑怯な手や、どちらが勝つか読めない展開も魅力です。今回は特に熱い5つのバトルを紹介します。

単行本の売り上げまで変えた名勝負

(画像:写真AC)
(画像:写真AC)

「週刊少年ジャンプ」では、さまざまなバトルマンガやスポーツマンガでそれぞれの戦いが描かれていますが、そのなかでも特別な盛り上がりを見せることがあるのが「強敵vs強敵」の戦いです。主人公たちにはできないような一般人も巻き込んだ極悪なバトルや、作中屈指の実力者同士の事実上の頂上決戦など、さまざまな魅力のあるベストバウトを振り返ります。

●『HUNTER×HUNTER』ヒソカvsクロロ

 冨樫義博先生の人気マンガ『HUNTER×HUNTER』で、どちらもミステリアスで強い悪役として人気を博してきたヒソカ=モロウとクロロ=ルシルフル。戦闘狂の変態ヒソカは、幻影旅団団長のクロロと戦いたいがために旅団に入っていたほど彼に惚れこんでおり、単行本34巻にて、天空闘技場でついに夢の対決が実現します。

 あまりにもいろんなことが起き、能力の応酬も複雑な戦いなので、詳しくは説明できませんが、クロロは相手の能力を盗む「盗賊の極意(スキルハンター)」で手に入れた多数の念能力を用い、最初から全力でヒソカを殺しに行きました。闘技場の審判も観客も関係なく利用、操り、コピーし、爆弾人形として襲い掛からせるという悪党同士ならではの残虐ファイトが繰り広げられます。

 ヒソカも人形たちを容赦なく殺しながら、次々と現れる能力を分析して戦うなど、確かな実力を見せました。何度も読まないと混乱する複雑さもあってか、34巻は33巻より20万部近く初週売り上げを伸ばしています。

「暗黒大陸編」の物語が描かれているなか、突如説明もなく始まった戦いなので、バトル中に張られた伏線が今後どう活きるかも見どころです。

●『ドラゴンボール』ベジータvsフリーザ軍団

 今はよきパパとしての一面も見せているベジータですが、悟空たちと仲間になる前は冷酷無比な戦士でした。そんな悪役時代のベジータのハイライトともいえるのが、ドラゴンボールを奪うためにやってきたナメック星でのフリーザの手下たちとのバトルでしょう。

 地球での悟空とのバトルで死の淵を見たベジータは、かつては互角だった上級戦士キュイを圧倒、あっという間に彼を殺害します。キュイを木端微塵にした際の「きたねえ花火だ」は、ベジータの悪の魅力が際立った名ゼリフです。

 ベジータはその後もドドリアから「惑星ベジータを破壊したのはフリーザ」と衝撃の事実を伝えられても、顔色一つ変えずに彼を殺害。その後のザーボン戦では、変身したザーボンに一度は負けるものの復活してさらにパワーアップし、最後は悪役らしく奇襲からの目つぶしで勝利しました。手段を選ばない戦闘の天才ぶりと、サイヤ人の無限にパワーアップする特性も見せた重要なバトルです。

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