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原作はないのに「2次元」っぽい実写映画4選 「見開きドン!」で魅了されそうな演出

ヤンキー×OLの独自世界観

日本国内にバーフバリ王を敬愛する「マヒシュマティ王国民」が続出するなどブームを巻き起こした「バーフバリ」2部作の後編『バーフバリ 王の凱旋』ビジュアル。(C)ARKA MEDIAWORKS PROPERTY, ALL RIGHTS RESERVED.
日本国内にバーフバリ王を敬愛する「マヒシュマティ王国民」が続出するなどブームを巻き起こした「バーフバリ」2部作の後編『バーフバリ 王の凱旋』ビジュアル。(C)ARKA MEDIAWORKS PROPERTY, ALL RIGHTS RESERVED.

●「バーフバリ」2部作(2015~2017年)

 古代インドの架空の国「マヒシュマティ王国」を舞台に、伝説の戦士バーフバリの親子2代にわたる戦いや愛憎の物語を描いた歴史アクション超大作です。インド映画史上歴代最高興行収入を記録し、国内外でさまざまな賞を受賞、多くの観客の間で『バーフバリ』旋風を巻き起こしました。

 いい意味でベタベタな要素を盛り込んだ「貴種流離譚」(本来高貴な身分ながら生まれ故郷を離れていた主人公が、紆余曲折を経て成長し、英雄となるような物語)であり、徹頭徹尾エンターテインメントとして楽しめます。『花の慶次』級の完璧超人(特に父親のアマレンドラ・バーフバリ)な主人公、超強くて悪いけどどこか同情してしまう悪役、性格だけでなく物理的にも強いヒロインたち、泣かせる忠臣キャラなど、登場人物も魅力的です。

 また、アクションの荒唐無稽なカッコよさも見どころで、「これ、マンガなら見開きで『ドン!』ってなってるだろうな」と想像してしまう、バキバキな「キメ絵」がたくさん出てきて自然と笑みがこぼれてしまいます。特に後編『王の凱旋』の最終決戦で、主人公が敵の戦車に正面から突っ込み、空中で槍を投げ合う場面は「実写でこんな映像が見られるとは」と感動するほどのケレンにあふれていました。

●『地獄の花園』(2021年)

 マルチに活躍する人気お笑い芸人・バカリズムさんのオリジナル脚本映画『地獄の花園』は、「OLたちがヤンキーマンガ顔負けの超絶バトルを繰り広げる」というぶっ飛んだアイディアのアクションコメディです。主人公・直子が働くさまざまな派閥のヤンキーOL軍団がひしめきあっている会社に一匹狼のOL・蘭が転職してきて、圧倒的強さでのし上がっていくのですが、その前にさらなる他社の強敵たちが現れ……。

 バカリズムさんはかねてより、『ビー・バップ・ハイスクール』『湘南爆走族』『ろくでなしBLUES』『クローズ』などさまざまなヤンキーバトルマンガのファンであることを公言しており、同作にも多分にその要素が詰め込まれています。

 もちろん、バカリズムさんならではのシュールなコメディ要素もたくさんあるのですが、バトルシーンはちゃんとカッコイイ上に、ベタベタな展開からのお約束を裏切るひねりもあって最後まで目が離せません。直子役の永野芽郁さん、蘭役の広瀬アリスさんら豪華キャストによる、振り切ったヤンキーOL演技も必見です。

(マグミクス編集部)

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