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声優・佐々木望の役どころは少年から青年へ ゾクゾクする色気!

1月25日は声優・佐々木望さんの誕生日です。1986年にデビューを果たした佐々木さんは、1988年に『鎧伝サムライトルーパー』の水滸のシン役と、同作の男性声優陣で結成された声優ユニット「NG5」の活躍で大きな注目を浴びます。その後も『幽遊白書』の浦飯幽助役など多数の主役級キャラを演じ、最前線で存在感を発揮しています。

『鎧伝サムライトルーパー』の水滸のシン役でブレイク

『幽☆遊☆白書』浦飯幽助役 画像は「幽☆遊☆白書 25th Anniversary Blu-ray BOX 霊界探偵編」(バンダイビジュアル)
『幽☆遊☆白書』浦飯幽助役 画像は「幽☆遊☆白書 25th Anniversary Blu-ray BOX 霊界探偵編」(バンダイビジュアル)

 1月25日は声優・佐々木望(ささき・のぞむ)さんの誕生日です。おめでとうございます! 1986年にデビューを果たした佐々木さんは、1988年に『鎧伝サムライトルーパー』の水滸のシン役で初めて大きな注目を浴びました。このとき佐々木さんが吹き込んだ命は少年戦士の凛とした勇気と、ほのかに漂わせる色気を同時に表現した稀有なものであり、当時の女性たちを熱狂させたのも当然と思える素晴らしさを持っていました。

 また、同作に出演した5人の男性声優陣で結成された声優音楽ユニット「NG5」の活躍も、 特筆すべきものがありました。現代では声優の音楽活動は当たり前となっていますが、歌手が声優に転じた戸田恵子さんや堀江美都子さんを除けば、ちょうどこの時期がはしりに当たります。

 当時、社会を震撼させたある事件により酷い迫害を受けていたアニメファンにとって、TVのニュースに「NG5」が登場したときの感動は、再びアニメが社会に肯定的に受け止められたという思いと共に、忘れられないものがあります。佐々木さんをはじめとする5人の声優の活躍は、真っ暗なトンネルのなかに射したひと筋の光明のように思えたのです。

 その後も『桃太郎伝説 PEACHBOY LEGEND』の桃太郎や『ゲンジ通信あげだま』の源氏あげだま/あげだマン、『21エモン』の21エモン、OVA『ここはグリーン・ウッド』の蓮川一也など次々と主役キャラクターを演じた佐々木さんは、1992年に大きな分岐点となる『幽☆遊☆白書』の浦飯幽助役に出会います。

 当時、「週刊少年ジャンプ」の看板作品だった『幽☆遊☆白書』の人気を文字で表現すると「沸騰」がふさわしいと思えます。佐々木さんは主役として多くのファンの注目を浴びながら、まだ新人だった蔵馬役の緒方恵美さん、飛影役の檜山修之さんを引っ張り、1995年に最終回を迎えるまで見事に重責を果たしてくれました。

役どころが変化、そして東大へ

『銀河英雄伝説』ユリアン・ミンツ役 画像はDVD Vol.8(徳間書店)
『銀河英雄伝説』ユリアン・ミンツ役 画像はDVD Vol.8(徳間書店)

『幽遊白書』の終了後、佐々木さんは主役から、存在感のある味方、あるいは敵役を演じるようになっていきます。ちょうどこの時期、佐々木さんの声がハイトーンなものから低めに変化しているのが大きな理由と思われます。

 筆者にとって大変に印象深いのが、『機動新世紀ガンダムX』に登場したオルバ・フロストです。森川智之さん演じる兄のシャギア・フロストとは「互いをただひとりの肉親であり味方である」と認識しているほどの固い絆で結ばれており、ガンダムアシュタロンを操り主人公のガロード・ランたちを幾度となく苦しめました。特にシャギアに対し「兄さん」と呼びかけたときの声はぞくぞくするほどの色気がこもっており、「ああ、敵役でもやはり佐々木さんは佐々木さんだ」と感じたものです。

 佐々木さんが長期にわたって演じた役としては『銀河英雄伝説』のユリアン・ミンツが挙げられますが、少年から徐々に青年へと変化していく過程に佐々木さんの性質の変化がピッタリとマッチしていたことも印象的でした。

「ガンダム」シリーズでは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』からブライト・ノアの息子であるハサウェイ・ノアを演じました。その流れでゲームの「SDガンダム GGENERATION」シリーズや「スーパーロボット大戦」シリーズでも引き続きハサウェイを担当していましたが、2021年公開の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は交代となりました。しかし劇場限定版Blu-rayに付属する録り下ろし朗読CDは佐々木さんが担当しており、結果的に佐々木さんの声のハサウェイを楽しむこともできるようになっています。長くハサウェイを演じ続けた佐々木さんに対する配慮が感じられます。それだけ制作スタッフの間でも、佐々木さんの存在感が大きかったということでしょう。

 プライベートでは2013年に東京大学文科一類に合格し、2020年に法学部を卒業したことを明かしています。長く一流の世界で活躍されている方は、頭脳もまた一流であることを証明した佐々木さん。きっとこれからも、さまざまな場面で一流の演技を聞かせて下さることでしょう。

(早川清一朗)

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