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アニメ『遊郭編』で煉獄さんの存在を感じられる4シーン 「心を燃やせ!」は永遠に

父からも認められた煉獄さん

●【5話】優しく、力強く、見守る笑顔

 第5話では、上弦の陸・堕姫(だき)との戦いのシーンで、炭治郎の心のなかの煉獄さんに出会えます。

「ヒノカミ神楽」は体力の消耗が激しく、修行中も連続では技を出せなかった炭治郎ですが、強敵・堕姫を前に、「ヒノカミ神楽」で戦うことを決意。「俺はやれるはずだ。いや、やる! そのために修行してきた。負けるな! 燃やせ! 燃やせ! 燃やせ! 心を燃やせ!」と、自分を鼓舞している時、彼の脳裏に煉獄さんの姿も浮かびます。煉獄さんの表情は、炭治郎たちを「信じる」と言っているかのような、優しく力強く見守るような笑顔で、炭治郎は力づけられるのでした。

 この第5話では、もう一度、煉獄さんの姿を見ることができます。ヒノカミ神楽を連発するものの、その後、呼吸が続かなくなり、炭治郎はピンチに陥ってしまうのです。しかし、炭治郎の気持ちはけっして弱ってはいませんでした。「ヒノカミ神楽なら通用するんだ。いや通用するだけじゃだめだ。勝つんだ。自分の持てる力すべてを使って。必ず勝つ!」と。

 そして、鬼に理不尽に命を奪われた人たちを思い出します。自分の家族、錆兎(さびと)たち、沼鬼に殺された少女たち、そして煉獄さんも……。煉獄さんは炭治郎を支え、力づける存在ではありますが、それと同時に炭治郎が抱えるどうしようもない悲しみや後悔も思い出させるのでしょう。

●【第6話】父と息子

 第6話では、父・槇寿郎の手紙による回想シーンで、煉獄さんが登場します。母を亡くした少年時代の姿も見られ、母との「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」という約束の名シーンも思い出されて胸が締めつけられます。

 そして、かたくなに煉獄さんを認めようとしなかった父は、ここで初めて、煉獄さんが「すばらしい息子」だったと素直に認めるのです。縁側で指南書を読む煉獄さんは、凛々しくすがすがしい好青年で、母を早くに亡くし、父は酒におぼれてしまったという悲しい背景をまったく感じさせません。

 酒も毒気も抜けた父が、やっと息子・杏寿郎と向き合えたことに嬉しさと同時に、悲しさも感じさせる回です。

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