もっと評価されるべき?「スーパー戦隊の怪人」 デザインは秀逸なのに商品化は少なく…
ウルトラ怪獣たちは今でもおもちゃ売り場では大スターですが、スーパー戦隊シリーズの怪人たちはなかなか玩具化されません。ネットでは「もう少し注目されてもいいはず」という意見もあるようです。そんな彼らにスポットを当てる方法はあるのでしょうか。
天才的デザインだけど「一期一会」

最新作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』が大いに注目を集めている戦隊シリーズ。その歴史を紐解けば、シリーズ第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』から基本的には毎年、そして毎週、新作の怪人が登場しています。ネットでは、この事実に対し「もしかして、これって凄まじいことなのではないか」という疑問が投げかけられることがしばしばありました。筆者も「やばい」と感じる次第です。
戦隊シリーズにおける怪人は、『仮面ライダー』のように等身大怪人としての戦いを全うしたうえで、さらに『ウルトラマン』の怪獣のように巨大化もするという、とんでもない稼働を見せ続けています。それだけ活躍しているのに、あまり顧みられることもなく、次の怪人が現れるという凄まじい入れ替わりようです。
戦隊シリーズがそのような怪人の代謝をいかに維持してきたのかに関しては別稿に譲るとし、この記事では改めて戦隊怪人のデザインの魅力、そして商品展開の歴史も振り返ります。
まず、『秘密戦隊ゴレンジャー』の仮面怪人たちは、モチーフも動物から日用品とさまざまでした。野球仮面やアバラ仮面などが有名でしょうか。とはいえ、彼らは怪人たちのなかでは幸せな方で、今もたびたびバラエティ番組のネタとして扱われ、また「商品化」の点においても近年、受注生産ながら再びソフビ人形の制作が行われています。
では、2作目以降はどうでしょうか。『ジャッカー電撃隊』の機械怪物たちはというと、「デビルスパイダー」などカッコいい怪人たちが並び、3作目『バトルフィーバーJ』でも初期は作り込まれた古代文明モチーフの怪人たちが出てきました。
そして衝撃的なのが、4作目『電子戦隊デンジマン』に登場するベーダー怪物……これが衝撃的な造形なのです。左右非対称で、ただれたような皮膚感も合わせ、異形の最高峰。ちなみに、『バトルフィーバーJ』以降の初期怪人デザインを担当されたのは、野口竜さんという巨匠です。以降、昭和から平成にいたるまで、彼のユーモラスさとグロテスクさを兼ね備えたデザインが大きな礎となります。
野口竜さんは平成に入っても、『鳥人戦隊ジェットマン』『恐竜戦隊ジュウレンジャー』など、後世に語り継がれる名作のデザインを担当しています。どれも印象的な怪人ばかりでしたが、こちらもやはり商品化の機会にはなかなか恵まれていません。ただ、のちになって『ジュウレンジャー』のドーラキルケなどが英語版ローカライズの『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』に名を変えて登場し、それが商品化されるケースはありました。