仮面ライダーの聖地「猿島」を訪問!欲張りな「お出かけ」を楽しめる観光地だった
軍事施設の遺構がアニメ・特撮イベントの舞台にも

さらに奥に進むと、レンガ造りのトンネルが見えてきます。猿島のレンガは「フランス積み」と呼ばれる手法で積まれており、日本全国でもなかなかお目にかかれない珍しい積み方です。
トンネルのなかには兵舎や弾薬庫など、猿島が軍事施設として使われていたころの設備が今なお形をとどめています。猿島では『ONE PIECE』や『囚われのパルマ』など、しばしばアニメやゲームのイベントが開催されていますが、イベントの際にはこうした設備のなかにキャラクターのパネルを置くことなどもあるそうです。自然のなかにいるキャラクターたちの姿を見るのも一興かもしれません。
トンネルを抜けると、レンガと岩肌にツタが絡みつき、まるで『天空の城ラピュタ』のような光景が広がっています。この風景を見るだけでも十分に足を運んだ価値があるでしょう。
さらに坂を上ると、ついにお待ちかね、展望台が見えてきます。そう、ゲルショッカーの結団式が行われた建物です。昔は上に登れたそうですが、今は老朽化もあり立入禁止とのこと。確かに、撮影から50年が経過しているのですから致し方ないことかもしれません。
その他、台場などさまざまな場所を見て回りましたが、2年ほど前の台風により一部の場所が立ち入り禁止となっていました。自然の猛威ばかりはどうしようもないものです。
さらに高台から東京湾を見渡し絶景を楽しむなどして、おおよそ1時間ほどかけて島内をめぐり、再び船着き場へ。すると目の前から大勢の方々が上陸してきたので、何ごとかと横須賀市の担当の方に聞いたところ、2022年3月6日(日)までの間、猿島では夜間のアートイベント『Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島2021』が開催されているとのこと。残念ながらこの日の取材では目にすることはかないませんでしたが、夜の闇の中で聖地を彩る光と音のアート作品を楽しみ、ほんの少し日常を忘れてみるのもいいかもしれません。
横須賀市では今後も猿島でアニメ関連などのイベントが予定されているそうです。作品そのものに興味がある方、船に乗ってみたい方、自然島に行ってみたい方、もし何か見たいもの、したいことがある方は、さまざまな目的を同時に果たせる猿島に足を向けてみてはいかがでしょうか。
(早川清一朗)
※横須賀市・猿島の詳細情報や訪問の注意点などについては、公式サイト(https://www.tryangle-web.com/sarushima/)をご確認下さい。
※猿島で開催中のイベント「Sense Island─暗闇の美術島」は訪問前日までの完全予約制。当日券の販売はありません。詳細は公式サイト(https://www.tryangle-web.com/senseisland2021.html)をご確認下さい。