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『Zガンダム』に登場した5つの組織 複雑な対立・協力関係と「その後」を振り返る

戦力を温存したジオンの残党、独立組織たちも活躍

ティターンズやエゥーゴ、カラバなどさまざまな勢力に所属して行動した女性キャラたちが描かれる、劇場版『機動戦士Zガンダム A New Translation』第2部「恋人たち」Blu-ray(バンダイビジュアル)
ティターンズやエゥーゴ、カラバなどさまざまな勢力に所属して行動した女性キャラたちが描かれる、劇場版『機動戦士Zガンダム A New Translation』第2部「恋人たち」Blu-ray(バンダイビジュアル)

●ジオン公国の残党勢力「アクシズ」

「アクシズ」は、一年戦争終結時にジオン公国を脱出した軍人や民間人が資源採集用の小惑星アクシズにたどり着き、作り上げた勢力です。指導者はハマーン・カーン。エゥーゴとティターンズの紛争が始まってから半年あまりが経過した宇宙世紀0087年10月12日に地球圏に到着し、第三勢力として介入を始めました。

 独自に開発したモビルスーツ「ガザC」や「キュベレイ」を出動させて三つ巴の戦いを繰り広げましたが、「グリプス戦役」の最終局面で主要な戦力を撤退させ、戦力の温存に成功します。エゥーゴとティターンズが壊滅するなかで漁夫の利を得る形となったアクシズは、次作『機動戦士ZZガンダム』で「ネオ・ジオン」へと改称し、一時は地球圏を制圧するに至りました。

●木星から帰還した大型艦「ジュピトリス」

 宇宙世紀0087年4月末に地球に帰還した、地球連邦政府所属の木星資源採掘船「ジュピトリス」も、独自の動きを見せた勢力のひとつです。艦長はパプティマス・シロッコ大佐。宇宙艦艇やモビルスーツに使用される熱核反応炉の主燃料である「ヘリウム3」採取を目的に編成された木星船団の指揮艦であり、ティターンズから傘下に入るよう求められたもののシロッコは拒否、協力関係を結ぶにとどまりました。

 シロッコの手による独自設計のモビルスーツであるメッサーラやパラス・アテネ、ジ・Oなどを保有し、巧妙な立ち回りで各勢力をかき回しましたが最終的には失敗し、シロッコは戦死。艦体もジ・Oの爆発に巻き込まれる形で爆散、轟沈したと思われます。

●地球上で活動する反連邦組織「カラバ」

 地球上で活動していた反連邦勢力がティターンズに対抗するために団結し、社会的ネットワークとして構築されたのが「カラバ」です。宇宙での活動がメインのエゥーゴとは連携して活動しており、作中では地上に降りたカミーユやクワトロが一時的に参加して作戦行動をともにしました。

 さまざまなグループの連携団体であるため明確な本拠地は存在していないのが最大の特徴といえるでしょう。主なメンバーとしてはハヤト・コバヤシ、アムロ・レイ、ベルトーチカ・イルマ、ボッシュ・ウェラー(『機動戦士F90シリーズ』)などがおり、カイ・シデンも協力者として行動をともにしています。

 ジムIIを改修した「ジムIII」やリック・ディアスをベースに独自開発したMS「ディジェ」など多数の戦力を保有していましたが、第一次ネオ・ジオン抗争(『機動戦士ZZガンダム』)で大きな損害を受け、ハヤトも戦死。戦後は地球連邦軍に吸収されて消滅し、一部の人員はロンド・ベルのメンバーとして移籍しました。

(早川清一朗)

【画像】個性が違いすぎ?『Zガンダム』登場組織の所属MSを比較(8枚)

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