ジャンプ「不死身敵キャラ」の対処法いろいろ 納得のオチを生み出した発想力に脱帽!
ドラマチックな対処方法をされた「不死身のラスボス」も
●『トリコ』ネオ…食材を与えて仲間に
続いては、美食神・アカシアの「グルメ細胞の悪魔」であるネオ。本作において「グルメ細胞の悪魔」は不滅であり、ネオは漆黒の食欲で数十億年前から数多の星を食い尽くしてきた存在です。いわばラスボスとしてトリコの前に立ちはだかり、最終決戦が行われました。
バトルのラストでは、すべての食材の頂点である「GOD」を食べたトリコが怒りのフルコースを叩き込み、これまでため込んできた膨大な食材を吐き出すネオ。しかし、存在そのものが消えるわけではありません。そこでトリコは、「食べ物を分け与える」という行動に出るのです。これはネオにとって初めての経験でした。
心を動かされた結果、すっかりおとなしくなり仲間に。なんとトリコの結婚式にまで参列したのです。この不死身キャラの対処法は、他作品では真似できない、『トリコ』ならではのものと言えるでしょう。
●『NARUTO』飛段…生き埋め
続いては、圧倒的な強さを誇る敵組織「暁」のメンバーとして登場した飛段。彼も不死身の肉体を持ち、たとえ心臓を貫かれようとも死にません。相手の血液を取り込むことで、己の身体を相手とリンクをさせ、自傷することでダメージを与える術「死司憑血(しじひょうけつ)」を扱います。飛段は不死身のため、この術が成功すればいとも簡単に相手を絶命させることができてしまうのです。
驚異的な強さを持つ飛段を倒したのは、作中トップクラスの頭脳を持つ忍・奈良シカマルでした。どうやって対処したのかというと、「生き埋め」。落とし穴に誘導したのち、爆発で身体をバラバラにし、ガレキの山を降らせることで、二度と日の目を見ない状況へと封じ込めました。不死身への対処法としては割とシンプルなのですが、作中での戦略の描かれ方、そして恩師・猿飛アスマの仇を取るという背景が素晴らしく、屈指の名バトルと言えるでしょう。
(古永家啓輔)