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『HUNTER×HUNTER』キメラ=アント編の軍儀は物語を予言する伏線?「孤狐狸固」の意味とは

連載の再開が待ち望まれる『HUNTER×HUNTER』の長編エピソード「キメラ=アント編」に登場するボードゲーム「軍儀」がストーリーの流れを予言していると、ネット上で話題になっています。この記事では、軍儀に張られた伏線をふたつご紹介します。

ゼノのドラゴンダイブも予言していた?

『HUNTER×HUNTER ハンター ハンター 44 キメラアント編 20』(バップ)
『HUNTER×HUNTER ハンター ハンター 44 キメラアント編 20』(バップ)

「週刊少年ジャンプ」で連載中の『HUNTER×HUNTER(ハンターハンター)』は、2018年11月より3年以上休載している作品です。しかし、そのクオリティの高さから今でも根強い人気があり、連載再開を望む声が後を絶ちません。

 そんな『HUNTER×HUNTER』のなかでも、特に面白いと評判なのが「キメラ=アント編」。大迫力のバトルシーンに加えて、考えさせられる場面や、感動してしまうシーンも多いです。『HUNTER×HUNTER』のなかでもとりわけ奥が深く、印象的な長編エピソードといえるでしょう。さて、実はこの「キメラ=アント編」を深読みしていくと、興味深い伏線が見つかると、ネット上で話題になっていました。

 地球上の全生物の「統一」をもくろむキメラ=アントの王メルエムは、その準備をする間の暇つぶしとして、「軍儀」というボードゲームに興じます。その相手として、軍儀の天才で、命を懸けて対局にのぞむ盲目の少女コムギが登場。そして、軍儀を通したふたりのやりとりがストーリーの要となって最後には感動を呼ぶのですが、実はそれだけではありません。よく読んでみると、ふたりの対局が「キメラ=アント軍と駆逐チームによる攻防線を表す伏線」になっているのがわかります。

 例えばメルエムが繰り出すのは、師を孤立させる技「孤狐狸固(ここりこ)」。その技の通り、メルエムとコムギの対局中、駆逐チームの活躍によってメルエムの護衛軍は次第に彼から離れていってしまいます。「孤狐狸固」はまさにその状態を表しているのです。そして「一手目で右翼に弓を据え」というセリフは、これから駆逐チームのゼノが「ドラゴンダイブ」でキメラ=アント軍に奇襲をしかけることを予言しているかのよう。「一手目」、つまり最初の攻撃を繰り出したのがゼノだった、ということです。

 軍儀にはこのふたつ以外にも数々の伏線が散りばめられており、ネット上では「軍儀が伏線だと気づいたときは震えた」「冨樫先生が天才と呼ばれるのも納得」などと、大いに盛り上がっています。深読みすればするほど面白い緻密なストーリーと世界観こそが、長く休載していてもファンに支持され続ける理由のひとつと言えるでしょう。

 ちなみに、「軍儀」はユニバーサル ミュージックから実際のボードゲームとして発売予定。完全受注生産で、2022年2月14日から予約が始まっています。

(マグミクス編集部)

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