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宮崎駿ファンなら気になる航空映画『ブルーサーマル』と『シャドウ・イン・クラウド』

宮崎駿監督が描く、主人公の飛翔シーンにはワクワクさせられます。劇場アニメ『ブルーサーマル』の主人公も、空の世界に憧れ、グライダーの操縦に挑みます。原作コミックでは、宮崎アニメのファンという設定です。実写映画『シャドウ・イン・クラウド』も、宮崎アニメの影響を感じさせます。気になる最新航空映画2本を紹介します。

つかまえたら幸せになれる上昇気流

普通のキャンパスライフに憧れながら上京した都留たまきは、さまざまな出会いを経験しながら空を舞う (c)2022「ブルーサーマル」製作委員会
普通のキャンパスライフに憧れながら上京した都留たまきは、さまざまな出会いを経験しながら空を舞う (c)2022「ブルーサーマル」製作委員会

 大空を鳥のように自由に飛んでみたい。誰もが一度は考えたことがあるのではないでしょうか。そんな夢を叶えてくれるのが、劇場アニメ『ブルーサーマル』です。2022年3月4日(金)より全国公開されます。

 小沢かなさんの人気コミックを原作に、大学の体育会系航空部に入部した女子大生・たまきがグライダーに乗って、さっそうと空を舞う様子がスクリーンいっぱいに描かれています。2008年にTV放映された『東京マグニュード8.0』(フジテレビ系)が高く評価された橘正紀監督の最新作です。

 タイトルになっている「ブルーサーマル」とは、青空のもとで発生する上昇気流のこと。ブルーサーマルをつかまえたら幸せになれると、航空部の先輩からたまきは教わります。目には見えないブルーサーマルに乗って、たまきはぐんぐんと空を舞い上がっていくことになります。

観客の高揚感を心地よく刺激する飛行シーン

 空を舞うヒロインといえば、宮崎駿監督の人気アニメ『風の谷のナウシカ』(1984年)や『魔女の宅急便』(1989年)などをすぐに思い出しますが、『ブルーサーマル』も、ヒロインのたまきが初めてグライダーに搭乗し、空へと浮遊するシーンは臨場感たっぷりです。観客の高揚感を心地よく刺激してくれます。

 恋と友達を求めて、大学で気軽なサークルを探していた都留たまき(CV:堀田真由)は、ひょんなことから体育会系航空部の体験搭乗会に参加し、グライダーから見た空の世界に魅了されます。航空部に入部しての初合宿、新人戦、そして全国大会まで、上映時間104分のなかにテンポよく収められています。

 制作はテレコム・アニメーション。宮崎駿監督の劇場監督デビュー作『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年)を手掛けたことで有名な、老舗のアニメーションスタジオです。美術背景のクオリティの高さでも知られるテレコムならではの、グライダーからの雄大な眺めはスクリーンで味わいたい作品です。

 燃料なしで飛行するグライダーのエコな魅力に加え、たまきが合宿や大会を経て、航空部主将の倉持(CV:島﨑信長)や他校のライバルたちと触れ合い、人間的に成長していく姿も印象に残ります。原作コミックとは異なるラストにも注目です。

【画像】ギズモとは違う! 空中でヒロインを襲う、『シャドウ・イン・クラウド』のグレムリン(13枚)

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