アニメ『鬼滅の刃 遊郭編』禰豆子の「あざ」の演出が凄い!赤と緑の意味とは?
TVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』第7話で鬼化した禰豆子が、対峙する鬼・堕姫相手に大暴れしたとき、彼女の身体には葉模様のあざが張り巡らされていました。実はこの模様、アニメーションだからこそ表現できるちょっとした演出が隠れていたのです。
鬼化した禰豆子のあざにとある変化が起きていた!?アニメーションだからできる演出に脱帽

2022年1月9日、TVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』の第6話では、炭治郎の危機的状況を救うため、妹・禰豆子が上弦の陸・堕姫(だき)に対し、怒りを露わに登場しました。そして翌週、1月16日に放送された第7話では、禰豆子の頭には角が一本現れ、より鬼の姿へと変貌を遂げてしまったのです。鬼化が進んだ禰豆子の強さは今までの彼女とはケタ違いで、炭治郎に大ダメージを負わせた堕姫を圧倒するほどでした。
そんな覚醒時に禰豆子の身体には葉がついた蔓模様のあざが現れたのですが、これは何を意味するのでしょうか?公式の回答でも明言はされておらず、色々な説が飛び交っています。さまざまな考察があるなかで、今回注目をしたいのは、このあざの「色のグラデーション」がアニメのなかで「ちょっとした変化を起こしていた」ことです。
原作11巻の表紙の禰豆子に描かれたものを見ると、彼女の体のあざの葉の色は、緑と赤のグラデーションになっています。アニメでも、これをもとにして同じようなグラデーションが施されていました。
しかし、堕姫との戦闘が進み、禰豆子が血鬼術「爆血(ばっけつ)」で、彼女に大ダメージを与えたあとのこと……。血を流し、鬼化した自分に怯える遊女の腕を見た禰豆子は、我を忘れて襲い掛かろうとします。そして、止めに入った炭治郎に羽交い絞めにされて暴れていた時、このあざから緑色の部分がなくなり、赤い葉のみのあざとなっていたのです。
間もなくして、音柱・宇髄天元が竈門兄妹の元へとたどり着くと、鬼化した禰豆子を見て炭治郎に一喝したのち「地味に子守歌でも歌ってやれ」と言われるのですが、この時も葉の色は赤いままです。そして、言われた通り、炭治郎が子守唄を歌い始めると、禰豆子のあざは緑と赤のグラデーションへと戻っていきました。
劇場版顔負けのド派手な戦闘シーンを描いているのに、あざの色が赤だけになっていたのは色をつけ忘れただけ……ということはないでしょう。禰豆子のあざの葉の色が変わったのは鬼としての血が騒ぎ、炭治郎の言葉も届かずにもがき出した瞬間でした。おそらく、あざの赤色は彼女の「鬼としての本能」、緑色は「人間としての自我」を表現していたと考察できます。その証拠に、炭治郎が歌った亡き母の子守唄を耳にすると、禰豆子は泣きながら人間の姿を取り戻して眠りにつくのです。そして禰豆子のあざからは赤みが消えて、緑色が目立っていました。
モノクロのマンガではできない、アニメーションだからこそ可能な演出です。このような細かな変化まで工夫がされているアニメ『鬼滅の刃』は、深堀して気づくとより面白い、制作陣の熱意を感じずにはいられない、奥深くて素晴らしい作品になっていると思います。続く「刀鍛冶の里編」で、禰豆子の体の模様の「色合い」がどうなるのかにも注目したいですね。
※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記
(弁天寿)