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『未来ロボ ダルタニアス』が残した「胸にライオン」のインパクト 超合金は今も愛され…

1979年に放送された『未来ロボ ダルタニアス』は、『超電磁ロボ コン・バトラーV』などを手掛けた故・長浜忠夫監督が最後に手掛けたロボットアニメでした。日本のロボットアニメ史において重要な功績を残した長浜監督が生み出したロボットは、現代でも超合金がリニューアル発売されるなど、時代をこえて愛されています。

長浜忠夫監督、最後のロボットアニメ

『未来ロボ ダルタニアス』主人公の少年・楯剣人は、世界を焼き尽くす敵の襲撃にも負けず、たくましく生きていく。画像は「未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1」(東映ビデオ)
『未来ロボ ダルタニアス』主人公の少年・楯剣人は、世界を焼き尽くす敵の襲撃にも負けず、たくましく生きていく。画像は「未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1」(東映ビデオ)

 43年前の今日、1979年3月21日は、『未来ロボ ダルタニアス』の放送が開始された日です。『超電磁ロボ コン・バトラーV』などを手掛けた、故・長浜忠夫監督がによる最後のロボットアニメ作品(途中降板)で、ザール星間帝国の急襲を受け全滅の危機に瀕した地球のために、巨大ロボット・ダルタニアスで戦う若者たちの物語が描かれました。

 1960年代から70年代にかけてのアニメを語るとき、決して外せない偉大な存在が、故・長浜忠夫監督です。NHKのテレビ人形劇『ひょっこりひょうたん島』、TBSテレビの人形劇『伊賀の影丸』などで演出を担当した長浜氏は、1965年に『オバケのQ太郎(第一作)』でアニメ監督としてデビューします。

 その後も『巨人の星』や『ど根性カエル』『侍ジャイアンツ』などを手掛けた長浜氏は、1975年に『勇者ライディーン』を途中降板した富野喜幸監督(現:富野由悠季)の後任として監督に就任、ロボットアニメの世界へと足を踏み入れます。

 1976年から1978年にかけては、後に「長浜ロマンロボシリーズ」と呼ばれる『超電磁ロボ コン・バトラーV』『超電磁マシーン ボルテスV』『闘将ダイモス』の3作品に総監督及び音響監督として携わり、子供向けとされていたロボットアニメで血縁関係を絡めた愛憎劇を展開しました。これらの作品により、年長の視聴者層を引きつけ、ファン層の拡大に大きな実績を挙げています。

 現在では『機動戦士ガンダム』の知名度や影響力から、富野由悠季監督がロボットアニメの第一人者とされていますが、ロボットアニメの存在感を高め、ガンダムが世に出る道を切り開いた人物こそが長浜監督であり、その功績は間違いなく、富野監督に勝るとも劣らないものです。

 さて、そんな長浜監督が1979年に手掛けたロボットアニメが『未来ロボダルタニアス』です。流れとしては前述した3作品の後継作品ではありますが、『闘将ダイモス』が早期終了となった影響で、放送局がテレビ朝日から東京12チャンネル(現:テレビ東京)へと移行し、さらには長浜監督が『ベルサイユのばら』に参加するために途中降板したため、少々残念ですが同一の流れにある作品とはみなされない傾向にあります。

【画像】「ライオン顔」が新鮮だった? ダルタニアスを構成する3体のメカ(8枚)

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